頭と尻尾はくれてやれ


魚の一番おいしいところは、頭としっぽを除いた真ん中。脂がのった身の部分です。魚を全部食べようとするより、おいしいところだけ確実に食べ、あとの残りは猫にやってしまうくらいの余裕が必要、という売買についての格言。ここでいう頭は最高値、しっぽは最安値の例えです。

誰しも売買をするときは、最安値で買って最高値で売りたいと思うもの。ですが、実際はそう思うようにはなりません 。高値更新が続いていると、もう少し上がるかもしれない、もう一日待ってみようと、売るのを先送りしているうちに、株価は崩れて、ずっと安いところで売らざるをえなくなるというのは、誰もが経験あるのではないでしょうか。

最高値や最安値を当てることに腐心して無駄なエネルギーを使うより、相場の流れを読み、欲を抑えて投資する方が投資は上手くゆくし、精神衛生的にもはるかに良いということです。へんな欲を出したり、目先のことばかり追っていると、大きな流れを見失い、結果としては、買いの機会や売りの機会を見失ってしまいます。これは、投資だけでなく、商売やビジネスでも言えることでしょう。細部にこだわるよりまずは全体を俯瞰して、押さえどころをつかみましょう。そんなバランス感覚を持ちたいですね。