慢は損を招き、謙は益を招く


慢は「慢心」、謙は「謙遜」。日本大百科全書によると慢は「自分を高くみて他を軽視する、自己中心的な思い上がりの心」。謙は謙る(へりくだる)とも読み、大辞泉では「相手を敬って自分を控えめにする」意とあります。

おごりたかぶった心が損を招き、謙虚さが利益を招き入れる。自分は優れている、うまい、などと思ったが最後、先にあるのは破滅。まずは自分自身と己の能力を疑ってみよ、と戒める格言です。

投資にしても経営にしても、その他の分野でもプロといわれる人ほど謙虚な姿勢を持っています。なぜなら、志や目標とするものが高いから。このくらいでいいだろう、と思った時点で向上も成長も終わってしまうことを知っているからです。

「まだまだやれる」「まだまだいける」と自身をあおり、進化させ続けていくのは自分に厳しくなければできないこと。でも、悲壮感いっぱいに道を究めるよりも、怠けそうになる自分の弱さを認めたうえで、どこまでできるか自分を試す。そんな心持ちでいるほうが気持ちにゆとりが持て、長続きするようです。