歌を忘れたカナリヤは裏のお山に捨てられる


「歌を忘れたカナリヤは裏のお山に捨てられる」は、容姿とともに鳴き声が美しい小鳥だから、カナリアはペットとしてかわいがられますが、もし、きれいな鳴き声が聞かれなくなればただの鳥になってしまい、たちまちカナリヤの存在価値は失われ、優雅に家の中で飼われるどころか裏山に捨てられてしまうよ、という童謡の一節です。

カナリアにとってきれいな鳴き声は他の小鳥にはない付加価値なのだから、それを生かすようにしなさい、という教えを読みとることができます。企業も同様。本来の存在意義、社会的使命を忘れ、一時の欲や気の迷いから本業以外の道に専心しすぎると、やがて投資家も危うさを察知し離れていきます。本業にまじめに専念していれば、業績に投資家も注目し集まってきます。

目的意識を持ち、自分に与えられた役割をきちんとこなせる人は、“仕事ができる人”として多くの人の目に留まります。たとえそれが地味で目立たないポジションでも、まじめに取り組む姿をじっと見守り、理解してくれている人は必ずいるもの。すぐに成果が出なくても失敗から学び、諦めず続けることで結果はついてきます。グチをこぼしたり安易に現実逃避する前に、まずは無心にやるべき仕事や役割に全力投球。本分をわきまえ、与えられたポジションや役割をまっとすることで次の道が開けます。