ラッセル・インベストメントが外国株式ファンドの外部委託先運用会社を変更


ラッセル・インベストメント株式会社は、同社が設定・運用管理しているファミリーファンド方式によるマルチ・マネージャー・ファンドの「ラッセル外国株式マザーファンド」(「ラッセル外国株式ファンドⅠ」の主要投資対象)において、2008年1月25日付で運用会社構成を一部変更し、バリュー(割安)型の運用会社として、ハリス・アソシエイツ・エル・ピーを採用した。また、「グロース(成長)型運用」の担当としてアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーに加えて、新たにマッキンリー・キャピタル・マネジメント・インクを採用した。これらの変更により、今後同ファンドは、「グロース(成長)型」2社、「バリュー(割安)型」1社、「マーケット・オリエンテッド(市場)型」2社の計5社体制で運用されることになる。

ハリス・アソシエイツ・エル・ピーおよびマッキンリー・キャピタル・マネジメント・インクはともに、ラッセル・インベストメントの運用会社調査チームが高い評価を与えている運用会社。

ハリス・アソシエイツ・エル・ピーは、定性および定量分析に基づいて割安な銘柄を発掘し、それらに長期的な観点から投資を行う。具体的には、今後に収益を生み出すことが期待でき、かつ株主を意識した経営を行っている割安な銘柄を投資対象とする。ベンチマークをあまり意識しない運用を行う結果、同社の構築するポートフォリオの国別およびセクター別の配分は、ベンチマークから大きく乖離することもある。

マッキンリー・キャピタル・マネジメント・インクは、株価のモメンタム、企業収益の伸び、および収益面でのポジティブ・サプライズ(予想を上回る決算発表等)に注目する「グロース(成長)型運用」を行う。同社では、まず40,000以上の銘柄を対象に定量的な分析を行うことによって銘柄の絞り込みを行う。この結果に定性的な分析を加え、最終的には45-60 銘柄程度から成るポートフォリオを構築する。同じ「グロース(成長)型運用」を担当しているアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーに比べて、同社はより株価モメンタムを重視した運用を行うことから、両社を併用することで相互補完性も期待できる。

ラッセル・インベストメント株式会社では、以上の理由から、両社の採用がファンドのパフォーマンス向上に資するものと考え、運用会社構成の変更を決定した。

ラッセル・インベストメントは、継続的な運用会社調査の一環として年間約8,000の運用プロダクトをモニターしている。その中から約200のプロダクトが、現在同グループのマルチ・マネージャー・ファンドに採用されている。こうした運用委託先を組み合わせることにより、リスク分散されたポートフォリオを構築する。ラッセルでは、「今回の変更は、ラッセルによる継続的な運用会社調査および資本市場調査の結果に基づくもので、マルチ・マネージャー・ファンドならではの特徴の一つです。ラッセルのマルチ・マネージャー・ファンドでは、今後も市場や状況の変化等に応じて、適切な運用会社構成の変更を実施してまいります」とコメントしている。

<「ラッセル外国株式マザーファンド」の外部委託先運用会社構成>

運用会社 運用スタイル 目標
配分比率
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー グロース(成長)型 30%
マッキンリー・キャピタル・マネジメント・インク グロース(成長)型 10%
ハリス・アソシエイツ・エル・ピー バリュー(割安)型 15%
エムエフエス・インスティシューショナル・アドバイザーズ・インク マーケット・オリエンテッド(市場)型 25%
アローストリート・キャピタル・エル・ピー マーケット・オリエンテッド(市場)型 20%