インベスコ・アセット・マネジメント、世界のネットゼロへの移行状況を分析するレポート「Economic Transition Monitor」を発行


インベスコ・アセット・マネジメント株式会社は、 ネットゼロへの移行状況を定期的にモニタリングするためのレポート「Economic Transition Monitor」第1号を発行したと2022年1月25日に発表した。

第1回目のレポートでは、 CO2排出量の多い20カ国を『C20』と名付け、 各国が設定したネットゼロ目標について考察した。 レポートによると、 世界全体の排出量は増え続けており、 気温上昇を1.5℃以内に抑えられるかどうかは疑問が残るとしている。 またレポートでは、 C20各国のネットゼロの目標年と現状維持の場合の達成見込の分析もされており、 C20の中では唯一イギリスのみが目標達成であることも明らかになっている。 日本については、 現状維持の場合の達成見込みは2168年と試算された。

主な結論は以下の通り:

  • 世界全体の排出量は増え続けており、 気温上昇を1.5℃以内に抑えられるかどうかは疑問が残る
  • C20諸国のうち7カ国がネットゼロの目標年度を設定
  • イギリスのみが2050年にネットゼロ目標を達成する見込み、 日本は2168年と試算
  • 経済活動におけるCO2強度[1]の削減に不可欠な新たなテクノロジーを、 発展途上の国々と共有することが必要
  • 政府部門が気候変動対策を主導する一方、 民間部門は資金を正しい方向に配分する重要な役割を担う

[1] 経済活動当たりのCO2排出量。 ここでは排出量をGDPで除した値

投資戦略部 部長 セルフ・インデックス&ESG事業推進担当の内誠一郎氏は、 当レポートに関して次のように述べている。

世界130か国以上が2050年カーボンニュートラル社会への移行にコミットしていますが、 各国による具体的な取組みはこれからです。 その取組みが実行されているかどうかを私たちが把握するためには、 世界各国のCO2排出量や削減傾向を定期的にモニタリングすることが必須です。 インベスコは、 「Economic Transition Monitor」を通じてその基盤となる情報を定期的・継続的に発信していきます。 私たちは、 CO2排出量や低炭素社会への移行が長期的には経済情報に反映されることになると考えており、 「Economic Transition Monitor」はそのための有益な情報源として意義深いと考えます。

 

「Economic Transition Monitor ネットゼロへの道筋」第一号は次のURLで全文を読める→https://www.invesco.com/content/dam/invesco/jp/ja/pdf/insights/esg/2022/Economic_Transition_Monitor_Dec_2021_JP.pdf