格付投資情報センター(R&I)、14社の「R&I 顧客本位の投信販売会社評価」を更新


格付投資情報センター(R&I)は2020年1月30日、「R&I 顧客本位の投信販売会社評価」(R&I 投信FD 評価)における 14 社の評価を更新したと発表した。

今回、格付投資情報センターが評価を引き上げたのは四国アライアンス証券大和証券SMBC日興証券の 3 社。格付投資情報センターによると、四国アライアンス証券については、取り扱い投資信託 のモニタリング体制の強化、大和証券については、フィデューシャリー・デューティに関する専門部署の設置など、会社全体としての取り組み体制の強化、SMBC日興証券については、 顧客への情報提供の高度化に向けた独自ツール類の開発等、本部の営業支援体制の向上が主な評価引き上げのポイント。

 

「R&I 顧客本位の投信販売会社評価」の評価符号と定義

符号 定義
SS 顧客の最善の利益を図るための取組みが十分に行われており、非常に多くの優れた要素がある。
S 顧客の最善の利益を図るための取組みが行われており、多くの優れた要素がある。
A 顧客の最善の利益を図るための取組みが行われており、優れた要素がある。
B 顧客の最善の利益を図るための取組みが行われているが、改善すべき要素がある。
C 顧客の最善の利益を図るための取組みが不十分であり、改善すべき要素が多い。

(注)S と A については、上位評価に近いものにプラスの表示をし、それぞれ S+、A+と 表示することがある。プラスも符号の一部。

 

「R&I 顧客本位の投信販売会社評価」(R&I 投信 FD 評価)は金融庁が掲げる顧客本位の 業務運営(Fiduciary Duty=フィデューシャリー・デューティ)を参考にして、格付投資情報センターが投資信託を販売する金融事業者の取組みを評価するもの。

 

「R&I 顧客本位の投信販売会社評価」の主な視点

  1. 顧客本位の業務運営に係る方針等の策定・公表等・・・投信販売に関する顧客本位の業務運営(FD)を推進する体制や取組方針、取組状況を主に評価する。具体的には、経営陣のリーダーシップを含む FD 推進体制や、取組方針、取 組状況、成果指標(KPI)の内容や見直しの実施状況などを評価します。
  2. 顧客の最善の利益の追求・・・「顧客の最善の利益の追求」に対する考え方や、顧客の最善の利益を追求するための施策 を主に評価する。具体的には、「顧客の最善の利益」をどのように考え、その実現に必要 な従業員の専門性向上や FD を企業文化として定着させるための施策などを評価する。
  3. 投信販売方針策定及び販売、レビュー・・・投信の販売方針の内容や販売体制、販売実績、販売に関するレビュー内容を主に評価する。具体的には、販売方針、顧客ニーズや顧客特性に沿った商品を提案するための仕組みやサポート体制、顧客フォロー、販売実績などを評価する。
  4. 取扱投信の選定・モニタリング・・・新規に販売する投信の選定や、運用実績、運用会社の運用体制などの確認に関する基準や 体制を評価する。
  5. 従業員に対する適切な動機づけの枠組み等・・・業績評価体系、動機づけのための施策を主に評価します。具体的には、FD 実践のための 従業員に対する施策や報酬体系・業績評価体系などを評価する。