野村アセットマネジメント、責任投資原則(PRI)の自然関連イニシアティブ「Spring」へ参加


野村アセットマネジメント株式会社は、責任投資原則(PRI)が新たに立ち上げた自然関連イニシアティブ「Spring」に参加しており、Springが、参加する全ての機関投資家を公表したのを機に、同社の関連する活動について公表した。

Springは、自然資本・生物多様性の損失の解決を目指す機関投資家による協働イニシアティブとして2023年10月に発足した。その数は129社にのぼり、運用資産総額は約9兆ドルに及ぶ。参加する機関投資家は投資先企業に自然資本や生物多様性の損失に対応を進めるよう働きかけていく。具体的な活動としてまずは、生物多様性損失の主要な要因である森林損失と土地の劣化に焦点を当て、主要企業40社を対象にエンゲージメント(企業との建設的な対話)を実施する。

野村アセットマネジメントからは、ESGインベストメントマネージャーの山脇大氏が諮問委員会※委員として活動し、これまでにエンゲージメント対象企業を選出するプロセス等に参画した。今後、野村アセットマネジメントはリードインベスターとして、他の参加機関と協働してエンゲージメントを行う予定。同社は、自然資本に係る課題を特に重要性の高いものと認識し、同社のESGステートメントに2019年から明記している。投資対象銘柄に係る自然資本関連のデータや規制動向等の定期的な調査のほか、自然資本分野に焦点を当てたエンゲージメントを通じてリスクと機会の両面を評価するなどしている。それらを投資判断に反映させ、機関投資家および事業会社として、自然資本の保全に向けた取組みを推進している。なお野村アセットマネジメントは、2011年にPRIに署名した。

野村アセットマネジメントは、「当社は今後も、自然資本および生物多様性分野におけるエンゲージメント活動を通じて、投資先企業の取組みを促進し、長期的な企業価値と社会の持続可能性の向上に貢献していきます」と述べている。

※ 自然関連分野におけるPRIの戦略および実行について、PRIに対してアドバイスを行うことを目的とした委員会。世界中の署名機関の中から選出されたメンバー(日系企業からの選出は2社)で構成。