R&I、『NISA スクリーニング』2018 年版を公表


格付投資情報センター(R&I)は「NISA の日(2 月 13 日)」を前に、少額投資非課税制度(NISA およびジュニア NISA、以下 NISA)を使う投資対象にふさわしいと R&I が考える基準を満たした投資信託 183 本のリストを「NISA スクリーニング」2018 年版として公表した。これらは、R&I が商品性、リスク水準、分配頻度や信託報酬の水準などの客観的な基準によって抽出したもの。R&Iでは、個人の長期資産形成の手段として、重要性が増している NISA について、 今後も情報を提供していく。(※「NISA スクリーニング」は、金融庁が定める「つみたて NISA」(今年 スタート)の対象投信を考慮したリストではない。)

【抽出基準】

「投資経験がない、もしくは投資経験が浅い投資初心者が、NISA を通じて中長期的な資産形成するのにふさわしいと R&I が考える条件を満たす」投信の抽出を目的に 5 つの基準を定めた。

1. 商品設計がわかりやすい : 設計がシンプルな分類であるバランス型、国内株式、国内株式中小型、国 内債券、外国株式、外国債券のみを抽出対象とする

≪基準の視点≫ 投資初心者が複雑な商品設計を理解せずに投資し、知らずに大きなリスクをとるような好 ましくない可能性を避けるため。

2. 高リスクではない : 「R&I投信リスク・クラス」が「5」ではなく、かつ、「R&I定量投信レーティング(3年)」の リスク補助指標が「高位」ではない投信のみを抽出対象とする

≪基準の視点≫高リスクの商品は、価格変動が激しくなる恐れが高く、自身のリスク選好が定まっていない 投資初心者向けとは言えないため。

3.  年複数回分配型ではない(決算回数が年 1 回である)

≪基準の視点≫分配を多くする投信は運用資産が成長しづらく、中長期的な資産形成には向かない。また、 分配金を再投資する場合、再投資分は新たな非課税枠を使ってしまい NISA の非課税メリットが減少する。

4.  信託報酬が相対的に低い : 「実質信託報酬(%)」が同分類の中で割高上位4分の1に入らないこと

≪基準の視点≫投資初心者が、知らずに高コスト商品に投資することを避ける目的から、同種の投信の中 で相対的に信託報酬が高い投信を排除。

5.  運用会社が日本版スチュワードシップコードの受け入れに賛同(2017年12月27日現在)(「国内株式」 および「国内株式中小型」のみ)

≪基準の視点≫同コードに基づく中長期的な視点を持つ運用会社の商品は、中長期的な資産形成に資 すると考えられる。

※このほか、確定拠出年金専用投信および SMA・ラップ口座専用投信、指数に連動した運用成果を目 指す「インデックス型」は抽出対象ではない、純資産残高が小さい投信(昨年 12 月末時点で 10 億円 未満)は除外する、等の基準がある。

※本「NISA スクリーニング」2018 年版に抽出された投信は、2018 年 4 月に公表予定の「R&I ファン ド大賞 2018」の NISA 部門の選考対象となる。

R&I『NISA スクリーニング』2018 年版 投信一覧は、R&Iのホームページで閲覧できる。