富を得る手段として確率が高いものは何?20代男性の最多回答は「不動産投資」


スパークス・アセット・マネジメント株式会社は、生活者が株式投資に抱いているイメージや、日本企業や日本経済に抱いているイメージを明らかにするため、2017年3月10日~3月16日の7日間、全国の20歳~79歳の男女を対象に、「日本経済と株式投資に関する意識調査2017春」をインターネットリサーチにより実施し、1,000名の有効サンプルを集計した。なお本レポートは、サンプル調査という性質上、実態を全て反映したものではない。また、特定の投資商品や個別銘柄の取引を勧誘する目的で作成したものではない。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

▼個人の金融投資実態と株式投資に対する意識

◆「日本株に投資している」18%、20代の半数以上は株式投資に前向きな姿勢

◆情報感度の高い人は準備中?株式投資家や経営層、自己投資積極タイプは「外国株」に関心あり!  

全国の20歳~79歳の男女1,000名(全回答者)に、現在、金融投資しているものを聞いたところ、最多回答は「日本株式」で17.5%、次いで、「投資信託(「REIT」以外)」9.5%、「外貨(外国為替証拠金取引(FX)を含む)」6.3%が続いた(※1)。同様に、現在、金融投資の対象として関心のあるものを聞いたところ、最多回答は「日本株式」で23.6%、次いで、「金(ゴールド)・プラチナ」15.5%、「外貨」14.3%、「投資信託」11.4%が続いた。「外国株式」は、現在投資している人が2.1%、投資対象として関心を抱いている人が5.2%となっている。

株式投資の状況を年代別にみると、「現在投資している」割合は20代で8.2%と、60代・70代(26.6%)などと比べると低いものの、「現在投資していないが、関心がある」割合(45.5%)を足すと53.7%で、そのほかの年代よりも高くなった。若い年代では、現在投資している人は少ないものの、株式投資に対して前向きな姿勢でいる人が多い模様。スパークス・アセット・マネジメントでは、「これから株式投資デビューをしようと思っている人が多い年代なのかもしれません」とコメントしている。

また、「外国株式」に関心がある割合を様々な属性別にみると、現在株式投資している株式投資家(17.3%)や、経営層(10.8%)、自己投資積極タイプ(11.6%)は全体よりも高くなった。スパークス・アセット・マネジメントでは、「これらのタイプの人々は、外国株式にも関心を寄せている傾向にあるようです」と述べている。

※1・・・「現在、金融投資しているもの」については、同条件の対象者に聴取した2015年時点のデータもございます。

参考:2015年2月19日発表『日本経済と株式投資に関する意識調査』URL:https://www.sparx.co.jp/news/2015/

 

◆日本人の金融リテラシーの実態?「株で富を築くのは宝くじよりも低確率」の意見が多数派

◆富を得る確率が高い手段は何?20代男性の最多回答は「不動産投資」、30代男性は「株式投資」、 40代・50代男性は「宝くじ」、60代・70代男性は「勤労・節約・貯金」

続いて、株式投資に対して抱いているイメージを探るため、全回答者(1,000名)に、富を築くいくつかの手段を提示し、経済的自由(働かなくても生きていくお金に困らない生活)を実現する確率が高いと思う手段を上位3つまでの選択式で聞いたところ、「勤労・節約・貯金に励む」37.1%が最多回答となり、次いで、2位に「宝くじを当てる」32.2%、3位に「株式投資」24.9%、4位に「不動産投資」23.3%が続き、株式投資よりも貯金や宝くじが上位となった。スパークス・アセット・マネジメントは「日本人は諸外国に比べて資産に占める現金・預金の比率が高く、“貯金好き・投資嫌い”の傾向にある、と指摘されることがありますが、株式投資は貯金や宝くじよりも富を築く確率が低いと考えている人が多いという結果は、貯金好き・投資嫌いの傾向をよく表しているといえるのではないでしょうか」とコメントしている。

性年代別にランキングでみると、20代男性では1位「不動産投資」、2位「株式投資」、3位「勤労・節約・貯金に励む」、30代男性では1位「株式投資」、2位「宝くじを当てる」、3位は同率で「不動産投資」と「勤労・節約・貯金に励む」になった。他方、40代男性・50代男性の1位は「宝くじを当てる」、60代・70代男性の1位は「勤労・節約・貯金に励む」となり、女性は全ての年代で1位「勤労・節約・貯金に励む」、2位「宝くじを当てる」、3位「不動産投資」となっている。20代男性や30代の男性を除き、貯金か宝くじが株式投資よりも上位となった。「株式投資をいたずらに怖がったり、“ギャンブルのようなもの”といった偏見を抱いていたりしていて、端から資産形成の手段とは考えていない人が多いのかもしれません」とスパークス・アセット・マネジメントはコメントしている。

 

◆「株式投資に魅力を感じる人」が2年で7ポイント増加、30代では14ポイント増加

◆20代男性は「消費」よりも「投資」―働き方改革で余裕時間増えてもミニマリスト志向

次に、全回答者(1,000名)に、株式投資に対する気持ち・考えを聞いたところ、「株式投資は魅力的だ」への同意率は39.6%となった。同様の質問を行った2015年の調査結果と比較すると、同意率は6.8ポイント高く(2015年32.8%→2017年39.6%)なっていることがわかる。「株式投資をいたずらに怖がる人の割合は、この2年では少なくなりつつあるのではないでしょうか」とスパークス・アセット・マネジメントは述べている。

年代別に、「株式投資は魅力的だ」の同意率をみると、20代では45.5%、30代では48.8%と、そのほかの年代に比べて高くなった。また、30代は2015年比で14.0ポイント高く(2015年34.8%→2017年48.8%)なった。

昨今では、残業時間の上限規制など、“働き方改革”が話題となっているが、このことに関連して、全回答者(1,000名)に、“働き方改革”によって余裕時間が持てるようになったときの消費や投資について聞いたところ、「消費に費やすお金や時間を増やしたい」が58.5%、「投資に費やすお金や時間を増やしたい」が51.5%となった。これについてスパークス・アセット・マネジメントでは、次のようにコメントしている。

働き方改革によって余裕時間が持てるようになったら、今より消費を楽しみたい、投資に取り組みたいと感じる人が多いようです。“貯蓄から資産形成へ”の流れが進まない要因の一つに、株式投資を検討するための余裕時間の少なさがあるのではないでしょうか。

性年代別に「投資に費やすお金や時間を増やしたい」割合をみると、20代男性(66.7%)や30代男性(59.5%)、40代男性(58.1%)はそのほかの性別・年代層と比べて高くなった。20代男性は「消費に費やすお金や時間を費やしたい」(60.6%)よりも高くなっている。「モノを持たないミニマリストに憧れる若者が多い現代、働き方改革によって余裕時間が持てるようになっても、消費よりも投資にお金や時間を費やしたい20代男性が多いようです」とスパークス・アセット・マネジメントではコメントしている。

調査結果全文(スパークス・アセット・マネジメントHP)