松井証券、ポートフォリオ提案サービス『投信工房』をリリース


松井証券は、 2016年11月28日(予定)より、 投資信託の取扱を開始するとともに、 同社が独自に開発したロボアドバイザーによるポートフォリオ提案サービス『投信工房』の提供を開始する。

松井証券投信工房

松井証券は、 90年代末に投信ビジネスから撤退して以降、 長らく投資信託を取扱ってこなかった。 撤退の理由は、 当時、 販売額の2~3%もしていた投資信託の販売手数料を、 個人が低コストで資産運用を行えるようにすることを目的として一律1%に引き下げる方針を発表したところ、 全ての投信運用会社から商品供給が停止してしまったことにある。 しかしながら、 最近では、 運用会社がインデックス型の投資信託を中心に信託報酬を引き下げる動きが相次いでおり、 低コストで資産運用を行える環境が整いつつある。 また、 金融庁が顧客本位の業務運営を求める動きを強めていることなど、 投信販売を取り巻く状況は変化してきている。 松井証券は、 そうした変化を踏まえ、 投資信託の取扱開始とポートフォリオ提案サービス『投信工房』の導入を決定した。

 

松井証券の『投信工房』は、 最近話題になっているファンドラップに対抗するサービスであり、 投資信託による長期的な資産運用をサポートする。 具体的には、 ポートフォリオの提案から資産運用開始後のサポートまで、 一連のサービスを手数料無料で提供する。 また、 販売手数料が無料で信託報酬が低い銘柄を取扱い投資信託に選定したことから、 提案するモデルポートフォリオのトータルコストは年間0.35%程度となり、 信託報酬に加えて資産運用にかかる手数料が発生するファンドラップと比較して大幅に低いコスト水準を実現した。 松井証券では、「同サービスは幅広い方々に活用いただきたいと考えており、 これから資産形成を始める若年層向けに500円から積立投資を可能とするほか、 金融リテラシーが高い層に向けては個々の資産状況等に応じてポートフォリオを調整できるカスタマイズ機能を提供します。 また、 ロボアドバイザーを用いた類似サービスと比較しても、 コスト水準が低いだけでなく、 提案に沿った投資信託の購入や資産運用開始後のリバランス・ポートフォリオの見直しといったメンテナンスを簡便な操作で行える点にも、 当社『投信工房』の優位性があると考えております」と述べている。

また、松井証券では、「現在、 個人の株式取引は対面取引からネット取引へ移行が進み、 90%近くの売買がネット証券を通じて行われております。 一方、 ネット証券における個人の株式保有額は未だ20%程度に留まり、 投資信託ではわずか数%という状況にあります。 株式取引とは異なり、 投資信託は購入に際しアドバイスを必要とする方が多いためと考えますが、 昨今普及が進んでいるロボアドバイザーを活用することで、 個人はアドバイスを受けつつも、 それに係る営業員の人件費を手数料という形で負担することや営業員を介するゆえの煩わしさから解放されるものと考えます。 今後、 投資信託の市場においても、 対面取引からネット取引へという流れが加速していくと当社は推測しており、 『投信工房』はその動きを後押しするものになり得ると考えております」とコメントしている。

 

【『投信工房』のサービス概要】
少額・低コストで国際分散投資が可能
・提案するモデルポートフォリオの信託報酬は平均0.35%
・取扱銘柄は、 資産運用に適した信託報酬の低い90 銘柄のノーロード投信
・モデルポートフォリオは1 万円から、 積立投資の場合は500 円から購入可能

ロボアドバイザーがポートフォリオの構築をサポート
・8 つの質問を通じて、 一人ひとりに最適なモデルポートフォリオを提案
・提案したポートフォリオは、 自由にカスタマイズ可能

ポートフォリオ運用開始後も投信工房がサポート
・顧客向け画面からいつでも運用状況を確認可能
・ポートフォリオを最適化しながら積立する「リバランス積立」(特許出願中)、 毎日少額から積立する「毎日積立」など、 長期的な資産運用に役立つ積立手法を提供
・金融市場や経済情勢の変化に合わせ、 適宜モデルポートフォリオの変更を提案
【『投信工房』の画面イメージ】

松井証券投信工房