約2時間30分にわたる確定拠出年金の投資教育は、前回説明した確認書に「確認」と書き込んで終了した。次に各種手続きを行うことになる。最初に、投資教育の予約を入れた日に受け取った「事業所登録用紙」「第2号加入者に係る事業主の証明書」「個人型年金において個人払込を行う理由書」を提出する。次に、「個人型年金加入申込書」に必要事項を記入する。郵政事業庁では「ゆうせいAプラン」と「ゆうせんBプラン」という2つのプランを提供しているが、わたしは「ゆうせいAプラン」への加入を申し込んだ。
「ゆうせいAプラン」と「ゆうせいBプラン」の違いは、主に3点あった。1つは提供商品。「元本確保型以外の商品(投資信託など)」と「元本確保型商品」の中の保険と貯金は、AプランとBプランで同じ商品が提供されているが、預金商品は異なる。Aプランは住友信託銀行の固定定期、変動定期、三菱信託銀行の定期預金がラインナップされていて、Bプランでは大和銀行の定期預金、中央三井信託銀行の定期預金および変動金利定期が提供されている。
2つ目の違いは記録関連運営管理機関である。Aプランは「日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社」、Bプランは「日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社」が運営管理機関になっている。これにより提供されるサービスが異なるかと聞いたところ、同様のサービスが提供されるという。しかし、記録関連運営管理機関に支払う各種手数料はプランにより異なる。例えば、口座管理のための手数料は、Aプランが年間3,120円でBプランが3,144円。Aプランの方が年間24円安い。また、移管の際に記録関連運営管理機関に支払う手数料については、Aプランは手数料がかからないのに対してBプランでは4,200円必要となる。更に、還付の際に運営管理機関に支払う手数料についても、Aプランでは手数料がかからないが、Bプランでは1回の還付で315円が必要となる。
3つ目の違いは事務委託先金融機関である。Aプランは「住友信託銀行株式会社及び日本トラスティ・サービス信託銀行」、Bプランは「資産管理サービス信託銀行株式会社」。事務委託先金融機関に支払う手数料に関してはAプランとBプランに差はない。
私は預金商品を選択する予定がなかったので、AプランかBプランかという選択は手数料の違いで決めた。当然、手数料の安い「ゆうせいAプラン」を選択した。
「ゆうせいAプラン」と「ゆうせいBプラン」の手数料の比較
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手数料
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ゆうせいAプラン
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ゆうせいBプラン
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国民年金基金連合会が行う口座の開設等に係る手数料 | 新たに加入者等の資格を取得したとき 2,000円 | |
国民年金基金連合会が行う掛金の収納等に係る手数料 |
年間1,200円
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郵政事業庁が行う各種届出書の受理及び資産運用に関する基礎的な資料の提供等に係る手数料 |
年間1,200円
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記録関連運営管理機関が行う口座の管理に係る手数料 |
年間3,120円
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年間3,144円
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事務委託先金融機関が行う拠出金の管理等に係る手数料 |
年間756円
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事務委託先金融機関が行う給付の事務に係る手数料 |
1回の給付につき420円
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記録関連運営管理機関が行う移管の事務に係る手数料 |
かからない
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移管があったとき4,200円
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国民年金基金連合会が行う還付の事務に係る手数料 |
1回の還付につき1,000円
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記録関連運営管理機関が行う還付の事務に係る手数料 |
かからない
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1回の還付につき315円
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事務委託先金融機関が行う還付の事務に係る手数料 |
1回の還付につき420円
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