企業の業績悪化と401kの掛金負担


6月23日に、米国の自動車大手フォード・モーターが業績の大幅な下方修正と、リストラ策を発表しました。同社の発表したプレスリリースによると、北米における売上減がその理由だそうです。

今回の発表によると、今年の給与関連コストの削減策として、リストラと全世界の幹部社員の2005年賞与を取りやめるほか、ホワイトカラー社員の確定拠出型年金(401k)の掛け金の一部を会社が負担する「マッチング拠出」を7月1日から当面中止するということです。

日本の企業型確定拠出年金では米国のようなマッチング拠出の制度はありませんが、企業型は拠出を全て企業が負担しています。日本では確定拠出年金は開始されてから間もない制度だということもあり、これまでのところ、業績悪化により、企業が拠出を中止するという事態は発生していません。しかし、今回のフォードのニュースを聞いて、日本でも、これから確定拠出年金が長期にわたり運営されてゆく過程では、業績悪化により拠出金の負担に耐えられなくなる企業が出てくる可能性もあるのかと、少し不安がよぎりました。