ETFのToSTNet取引とは?


ETFのToSTNet取引とは

ETFの売買代金の統計などに、ToSTNet(トストネット)取引という言葉が出てきます。ToSTNet取引とは何のことでしょうか。ToSTNet取引は、東京証券取引所の立会外取引のことです。

ETFは証券取引所に上場していて、投資家のETFの注文は証券会社を通じて東京証券取引所で成立します。この東京証券取引所で行われる取引には、立会取引と立会外取引があります。

 

立会取引

立会取引は、立会時間と呼ばれる取引時間に行われる取引のことで、日本株の現物取引であれば、立会時間は午前9時から11時30分までと12時30分から15時までで、この間に行われる取引を立会取引と呼びます。ETFもこの時間帯に取引所での取引が行われます。

なお、東京証券取引所では、かつては取引所の建物の中に、「立会場」と呼ばれる場所で、実際に人手によって証券取引が行われていました。この立会場で行われる取引時間が現物株式の場合は上記の午前9時から11時30分までと12時30分から15時までであったため、立会場での取引が行われなくなった今でも、この時間を立会時間、この時間に行われる取引を立会取引とよんでいます。なお、現在では取引はすべてシステム上で行われています。

 

立会外取引

立会時間以外の時間における取引を立会外取引と呼びます。この立会外取引がToSTNet取引のことです。ToSTNetはTokyo Stock Exchange Trading NeTwork Systemの略称です。立会取引では執行が難しい機関投資家などの大口の取引を中心に利用されています。ETFについては、単一銘柄取引、バスケット取引、終値取引がToSTNetで行われています。

 

ToSTNet取引の割合

2019年3月のETFとETNの取引金額で見ると、立会取引の合計金額が3.39兆円であるの対し、ToSTNet取引は約1,217億円で、ToSTNetのETF・ETN取引全体に占める割合は3.6%程度に過ぎません。