グリーンローンとは?


グリーンローンとは

グリーンローンは、環境に配慮した事業に提供される融資のことです。通常は、Loan Market Association (LMA)が策定したグリーンローン原則に則って提供される融資のことを言います。

Loan Market Associationは、英国に本部を置き、欧州、中東、アフリカ地域のローン市場の流動性・効率性・透明性の改善を目的とする業界団体で、世界60カ国の660超の金融機関・機関投資家、法律事務所が加盟しています。

 

グリーンローン原則とは

グリーンローン原則は、2018年3月に、Loan Market Associationがグリーンローン市場の統一的な発展の促進を目的として制定した自主的なガイドラインです。主な項目は次の通りです。

 

資金使徒

  • 資金使徒は明確な環境負荷低減効果がなくてはならず、可能であれば定量的に測定された借手によって報告されるべき。
  • リファイナンスに用いる場合は、資金使途ごとに初回資金充当額と分けて明確にすることを推奨。
  • グリーンローンがトランチ分けされる場合は、明確に管理され、トランチごとの資金がセパレート・アカウントにて管理されるか、借り手によって適切に追跡されるべき。
  • 主な資金使途対象は、気候変動、自然資源の枯渇、生物多様性の保全、大気・水・土壌汚染防止 に資するものを想定。

 

プロジェクト評価・選定プロセス

  • 以下の点について十分に情報提供を行なうべきである。
    • 環境持続可能性目標、資金使途、基準適合(もしあれば、除外基準)及びプロジェクトへの重大な環境リスクの特定及び管理に適用するプロセス
  • 上記の情報を環境持続可能性に関連した全体戦略における目的、戦略、プロセスに位置づけること、取得予定の環境評価や基準についての開示を推奨。

 

資金管理

  • 調達資金を専用口座での管理、もしくは適切な方法にて追跡されるべきである。
  • グリーンプロジェクトへの資金配分を追跡できるよう内部統制プロセスの構築を推奨。

 

レポーティング

  • 一年に一度、事業内容や充当した金額、その環境効果について報告をするべき。
  • 競争力保持、秘密保持契約、個別事業の数の多さに鑑みて、総称もしくは複数の個別事業を纏めて提示することを推奨する。
  • 情報は融資に参加する団体に対して、行なわれればよい。
  • 定性的なパフォーマンス指標、可能であれば定量的パフォーマンス計測、および定性的な判断に用いた手法や前提等を開示することを推奨する。

出所:環境省「間接金融のESGをめぐる動き等」平成30年4月20日

 

グリーンプロジェクト

グリーンローンは、資金をグリーンプロジェクトと呼ばれる環境に配慮した事業への用途に限定したローンのことですが、グリーンプロジェクトは、具体的には次のような事業を含んでいます。

  • 再生可能エネルギーの生産、送電、関連機器、製品
  • 既存及び新設ビル等におけるエネルギーの効率化、エネルギー貯蔵、スマートグリッド、関連製品など
  • 汚水処理、温室効果ガスのコントロール、廃棄物削減、リサイクル、環境監視など含む環境汚染防止や制御
  • 環境に配慮した農業・畜産・林業、自然景観の保存や復元、気候変動対応型農業
  • 海洋、沿岸部等の環境保全
  • 電気・ハイブリッドによるクリーン交通
  • インフラを含む持続的水管理
  • 気候変動への対応
  • 循環型経済対応製品
  • グリーンビルディング

 

投資信託とグリーンローン

投資信託に関しては、不動産投資法人が資金調達においてグリーンローンを活用することがあります。

その一例が、ジャパンエクセレント投資法人が2018年9月に発表した、みずほ銀行からのグリーンローンによる20億円の借り入れです。グリーンローン原則に準拠した借入契約締結は、同グリーンローンが不動産投資法人で初めてのケースとなりました。

このジャパンエクセレント投資法人のグリーンローンによる調達資金は全額、赤坂インターシティAIRという建物の取得に伴う借入金の借換資金に充当されるものです。また、このグリーンローンは、格付機関である株式会社日本格付研究所(JCR)から「グリーンローン原則」への適合性について最高位となる「Green1」の総合評価を取得しています。また、取得対象の赤坂インターシティAIRは、DBJグリーンビル認証において最高位となる5つ星の評価を受けている物件です。

グリーンローンと同様に、環境に配慮した事業の資金調達のために、グリーンボンド原則に則って発行される債券をグリーンボンドと呼びます。