ローンファンドとは、どのような仕組みのファンドですか?


ローンファンドは、主として銀行ローンに投資する投資信託です。アメリカでは銀行ローンの取引がかなり活発に行なわれており、現存するローンファンドも、このアメリカの市場で銀行ローンに投資したり、または銀行ローンを証券化したもの(貸付受益権証券など)を購入したりするものです。ローンは債券と非常に良く似た投資対象ですが、ローンファンドを通常の債券ファンドと比較した場合のメリットとデメリットは次のような点にあります。

まずメリットとして、債券ファンドより高い収益率が期待できる点があげられます。銀行ローンは通常の債券よりも少し金利が高いことが多いようです。また、ローンは債券に比べて流動性が低い投資対象です。こうした流動性の低い投資対象は、流動性が高い投資対象に比べて収益率が高くなる傾向があります。これは、こうした流動性の低い資産は、保有している投資家が売却したいと思ったときに売却できないかもしれないというリスクを取らなければならず、そのリスクの分だけ収益が高くないと誰もそれを保有したがらないという理由からです。逆にいえば、長期投資が行なえる投資家は、必要としない流動性を持った債券に投資するよりも、長期投資が行なえるという有利さをフルに活かして、ローンファンドに投資した方が有利であると言えます。

他方デメリットとしては、まず銀行ローンは公開の市場で取引される債券に比べてディフォルト(債務不履行)しやすい可能性がある点があげられます。債券は多くの場合、同じ発行体が発行している債券のうちどれかがディフォルトをおこした場合、即座にどの債券の保有者にも取りたてを行なう権利が発生します。しかし、ローンの場合、必ずしもこうした契約にはなっていません。銀行に対しては債権放棄を要求している企業でも、債券に対する元利払いは行なっていたりします。つまり、場合によっては同じ借り手でもローンの方が信用リスクが高いことがあるということです。また、前述の流動性の低さは、本来的にはデメリットです。流動性が低ければ売買のためのコストがかさみます。いくつかのローンファンドは、月に1度、それも申し込んでから3~4週間立たないと解約代金が支払われない仕組みになっていますが、これはこうしたローンの流動性の低さから来る売却の難しさが原因です。さらに、金融市場では時として、流動性が低いというだけで資産の価格が下落する事があります。

バンクローンファンドは、その投資対象の性質上、公社債に投資するファンドに比べていくらかリスクもリターンも高く、そうしたリスクとリターンの高さは主として流動性の低さから来ているものだ、といえるでしょう。なお、最近日本でも銀行ローンの流通市場を作ろうという動きがあります。今後は、国内の銀行ローンに投資するファンドが設定される可能性もあります。