野村アセットマネジメント、ESG債券運用を受託


野村アセットマネジメント株式会社は、株式会社T&Dホールディングスの子会社であるT&Dアセットマネジメント株式会社より、同社が運用する外国投信において、ESG要素を運用プロセスに統合した欧州社債の運用を受託したと2020年1月16日に発表した。同外国投信には、同じくT&Dホールディングスの子会社である大同生命保険株式会社が投資する。野村アセットマネジメントによると、ESGを活用した債券運用はわが国において先進的な取組みであり、同社にとっては機関投資家 からの初の運用受託となる。

大同生命は、生命保険業が社会性・公共性の高い事業であることを踏まえ、T&D保険グループの経営理念に基づき責任ある機関投資家として、環境問題の解決に資するグリーンボンドへの投資や社会 インフラ整備などに貢献するソーシャルボンドへの投資等、さまざまな取組みを行っており、それらを通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目指している。その取組みの一つとして、大同生命は 同外国投信に投資することを決定した。

運用にあたっては、優れた運用実績を有する野村アセットマネジメントのグローバル社債運用のプロセスに加えて、野村アセットマネジメント独自の定量的手法によるESG評価モデルを活用し、投資対象銘柄の選定やポートフォリオの管理を行う。また、クレジットアナリストは企業の信用力評価にあたってESG要素も考慮する。運用は、野村アセットマネジメントの東京本社と英国拠点が協働して行う。

野村アセットマネジメントの執行役員 債券 チーフ・インベストメント・オフィサー(最高運用責任者)の本間隆宏氏は、次の様に述べている。

従来 のファンダメンタルズ評価に加え、ESG要素を組み込んだ分析を行うことで、発行体の信用力をより包 括的に把握することができ、投資判断の精度が向上します。当社は債券運用へのESGの統合を進め ることで、ポートフォリオのリスク調整後リターンの改善を図るとともに、ESGに関する課題の改善によ る市場全体の持続的かつ安定的な成長に貢献していきます。