ロベコ、オープンアクセス・イニシアティブを通じて「カントリー・サステナビリティ・ランキング」を公開


ロベコは、 昨年始動した「サステナブル投資(SI)オープンアクセス・イニシアティブ」の対象に、 ロベコのカントリー・サステナビリティ・ランキングを追加することを2023年5月8日に発表した。

SIオープンアクセス・イニシアティブは、 ロベコが保有するサステナブル投資の知的財産を顧客や学術界に公開するプラットフォーム。 同イニシアティブを通じて、 ロベコは既に国連の持続可能な開発目標(SDGs)に対する企業の貢献度を測定するロベコ独自のSDGスコアへのアクセスを、 ステークホルダーに対して無料で提供している。当プロジェクトの第2段階として、 その対象をカントリー・サステナビリティ・ランキング(CSR)へと拡大する。 CSRは、 気候変動から所得格差、 汚職、 イノベーションに至るまで、 広範なESGデータを詳細に分析し、 国毎に1つのESGスコアに集約するツール。

ロベコのカントリー・サステナビリティ評価は、関連するESG要因に焦点を当てることで各国の強みと弱みを総合的に把握するものであり、マクロ経済や債務の持続可能性に関する変数に偏向してきた従来のソブリンリスク分析を補完する役割を果たす。 ロベコによると、従来のソブリンリスク分析では、経済を混乱させ、国家の支払能力を脅かす可能性のあるすべてのリスクを把握し排除するには不十分であり、過去の政府債務不履行や昨今の地政学的危機のグローバル化はこのことを痛感させるイベントとなった。 ロベコはカントリー・サステナビリティ・ランキングをファンダメンタル分析の補完にとどまらず、政府や政策立案者、NGO、学術界、その他機関の関係者や、特定地域で事業を行う企業とのエンゲージメント活動の情報源としても活用している。

2012年に始動したロベコのCSRフレームワークは、現在、先進国23ヵ国、新興国・発展途上国127ヵ国、合わせて世界の主要150ヵ国を評価対象としている。 これらの国すべてがSIオープンアクセス・イニシアティブにおける公開の対象となる。 国別スコアの算出とランキングの更新は年2回実施し、上位20ヵ国と下位20ヵ国をウェブサイトにて公開する。

サステナブル投資責任者であるCarola van Lamoen氏は次のように述べている。

SIオープンアクセス・イニシアティブの対象を拡大し、カントリー・サステナビリティ・ランキングを加えたことは、サステナブル投資の知識共有を進めるうえで重要な第2のステップです。 ロベコはお客様がより豊富な情報を反映したサステナブル投資の意思決定を行えるよう支援するだけでなく、ロベコのCSRを、学術界をはじめとする広範な層に公開することで、新たな洞察を得て、業界全体の質向上や業界基準の設定に貢献することを目指しています。 国が環境資源、社会資本、統治機構をどのように管理しているか理解を深めることには、金融資本統計の域をはるかに超えた重要な価値があると考えます。 また将来的にはサステナブル投資分野における他の知的財産もステークホルダーに対して提供していく予定です。