投資信託の運用残高ランキング(2019年11月)ーピクテのグロイン(毎月)が1位を維持


ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月)が1位を維持

投資信託事情・投信まとなびのデータによると、2019年11月末現在の運用残高(純資産総額)で見る国内最大ファンドランキング(上位30位)(追加型株式投資信託ETFは除く)は下表の通りでした。

ピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」が運用残高第1位を維持しました。同ファンドの11月末の純資産額は前月比5.7%(金額で約500億円)増加し、9,273億円となりました。

同ファンドは、主に世界の高配当利回りの公益株(電力、ガス、通信関連企業)に投資に投資するファンドで、2005年2月28日に運用が開始されました。同ファンドの分配頻度は年12回(毎月)で、信託期間は無期限です。

同ファンドの運用会社のピクテ投信投資顧問は、1805年に創設され、スイスのジュネーブに本拠地を置くピクテ・グループの資産運用会社です。

また、注目されているレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」は第6位を維持しました。「ひふみプラス」の11月末の純資産額(運用残高)は約5,881億円で、10月末から約1.7%減少しました。

なお、資産形成型ファンドと呼ばれる決算回数が年1回および2回のファンドの中では、引き続き「ひふみプラス」が国内最大の投資信託です。また、つみたてNISAで購入できるファンドは、上位30位ファンドの中では、「ひふみプラス」だけです。

分配頻度

純資産額上位30位までの投資信託の分配頻度を見ると、毎月分配型(年12回)のファンドが16本と過半数を占め、次いで年1回分配ファンドが10本、年2回分配ファンドが4本でした。

投資対象

純資産額上位30位までの投資信託の投資対象資産別の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが9本と最も多く、次いで外国のREIT不動産投資信託)投資するファンドが5本、外国の債券に投資するファンドと日本の株式に投資するファンド、アロケーション型が各々4本、国内のREITに投資するファンドが3本、国内の債券に投資するファンドが1本でした。上位30位までのファンドの投資対象の内訳では、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。

資金増減

投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の設定額(販売額)から解約額(売却額)を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額が最も大きかったのは、純資産額第1位の「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」で、資金増加額は657.25億円でした。

なお、2019年11月に資金増加となったのは純資産総額上位30位ファンドのうち12ファンドだけでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。

 

<月間資金増加額上位5位ファンド(2019年11月)>

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金増加額(億円)
ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 9,273 657.3
日興AM グローバル3倍3分法ファンド(1年) 3,145 543.8
東京海上AM 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 7,026 219.3
大和投信 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 5,952 201.2
アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 3,516 125.9

 

一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年1)」で、減少額は約32.8.8億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。5本中3本がロボット関連ファンドでした。

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金減少額(億円)
日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,404 -328.8
レオス ひふみプラス 5,881 -281.3
日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,841 -276.4
大和投信 ロボット・テクノロジー関連株F -ロボテック- 2,791 -274.2
野村AM 野村インド株投資 4,038 -134.4

 

騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」

次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、30本のファンド全てにおいて過去1年の騰落率はプラスでした。

過去1年の騰落率が最も高かったのは、10月と同じく三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」で、騰落率は28.4%でした。純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率上位5ファンドは次の通りです。5本中3本はJリート(不動産投資信託)に投資するタイプのファンドでした。

 

運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(1年)
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,716 28.4%
大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,248 25.7%
日興AM グローバル3倍3分法ファンド(1年) 3,145 25.4%
しんきんAM しんきんJリートオープン(毎月) 3,184 24.8%
AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 4,324 20.8%

 

騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」

また、過去5年の騰落率(年率)を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった23本について、騰落率がプラスだったのは21本でした。

過去5年の騰落率(年率)が最も高かったのは、ゴールドマン・サックスの「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」で、騰落率(年率)は13.4%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。

運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(5年・年率)
ゴールドマン・S netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,510 13.4%
アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 3,516 12.4%
レオス ひふみプラス 5,881 12.3%
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,716 8.0%
大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,248 7.0%

 

騰落率データの詳細については、投信まとなびの投信検索等http://www.matonavi.jp/retrieval/で詳細をご確認下さい。

 

【投資信託の運用残高(純資産総額)ランキング(2019年11月)】

順位 運用会社 ファンド名 純資産(億円) 資金増減(億円) 騰落率(1年)% 騰落率(5年・年率)%
1 ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 9,273 657.3 12.9 2.0
2 東京海上 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 7,026 219.3 5.1 2.7
3 フィデリティ フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,796 104.2 14.0 5.6
4 フィデリティ フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド 6,039 -19.7 4.7 2.8
5 大和 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 5,952 201.2 15.1 5.4
6 レオス ひふみプラス 5,881 -281.3 4.6 12.3
7 AM-One 新光 US-REITオープン《ゼウス》 5,791 32.4 13.2 4.5
8 大和 ダイワファンドラップ 日本債券セレクト 5,105 9.0 2.7 1.4
9 日興 ラサール・グローバルREITファンド(毎月) 4,743 -2.7 8.0 2.8
10 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 4,365 8.9 19.7
11 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 4,324 -46.7 20.8
12 三菱UFJ グローバル・ソブリン・オープン (毎月) 4,140 -36.0 3.4 -0.8
13 野村 野村インド株投資 4,038 -134.4 2.3 5.1
14 フィデリティ フィデリティ・日本成長株・ファンド 3,995 -53.3 10.8 6.6
15 日興 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月 3,983 35.2 10.2 3.5
16 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,841 -276.4 15.2
17 三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,716 -67.3 28.4 8.0
18 大和 ダイワファンドラップ 日本株式セレクト 3,676 -20.0 5.1 5.9
19 アライアンス AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 3,516 125.9 16.6 12.4
20 ゴールドマン netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,510 -7.8 19.8 13.4
21 日興 スマート・ファイブ(毎月) 3,487 47.2 7.0 2.4
22 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,404 -328.8 15.3
23 大和 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,248 105.3 25.7 7.0
24 しんきん しんきんJリートオープン(毎月) 3,184 -26.2 24.8 6.7
25 日興 グローバル3倍3分法ファンド(1年) 3,145 543.8 25.4
26 さわかみ さわかみファンド 3,126 -21.0 3.5 5.2
27 大和 ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 2,851 -20.5 15.2 5.6
28 野村 野村外国債券インデックス(野村一任口座) 2,843 -85.2 4.0 -0.5
29 野村 野村PIMCO・世界インカム戦略F A(ヘッジ有 年2) 2,839 -22.0 4.2
30 大和 ロボット・テクノロジー関連株F -ロボテック- 2,791 -274.2 16.2

(データ出所:投信まとなび・投資信託事情)