投資信託の運用残高ランキング(2019年10月)


ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月)が1位を維持

投資信託事情・投信まとなびのデータによると、2019年10月末現在の運用残高で見る国内最大ファンドランキング(上位30位)(追加型株式投資信託ETFは除く)は下表の通りでした。

ピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」が運用残高第1位を維持しました。同ファンドの10月末の純資産額は前月比約5.3%増加し、約8,772.4億円になりました。同ファンドは、主に世界の高配当利回りの公益株(電力、ガス、通信関連企業)に投資に投資するファンドで、2005年2月28日に運用が開始されました。同ファンドの分配頻度は年12回(毎月)で、信託期間は無期限です。

また、注目されているレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」は第5位でした。「ひふみプラス」の10月末の純資産額(運用残高)は約5,982.1億円で、9月末から約3.0%増加しました。なお、資産形成型ファンドと呼ばれる決算回数が年1回および年2回の投資信託の中では、引き続き「ひふみプラス」が国内最大の投資信託です。また、つみたてNISAで投資できる投資信託は、上位30位ファンドの中では、「ひふみプラス」だけです。

 

分配頻度

純資産額上位30位までの投資信託の分配頻度を見ると、毎月分配型(年12回)のファンドが17本と過半数を占め、次いで年1回分配ファンドが9本、年2回分配ファンドが4本でした。

投資対象

純資産額上位30位までの投資信託の投資対象資産別の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが10本と最も多く、次いで外国のREIT不動産投資信託)投資するファンドが5本、外国の債券に投資するファンドと日本の株式に投資するファンドが各々4本、アロケーション型と国内のREITに投資するファンドが各々3本、国内の債券に投資するファンドが1本でした。上位30位までのファンドの投資対象の内訳では、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。

資金増減

投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の設定額(販売額)から解約額を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額が最も大きかったのは、ピクテ投信投資顧問の運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」で、資金増加額は544.5億円でした。

なお、2019年10月に資金純増となったのは上位30位ファンドのうち11ファンドだけでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。

<月間資金増加額上位5位ファンド(2019年10月)>

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金増加額(億円)
ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 8,772.4 544.5
東京海上AM 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 6,829.9 194.4
大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,222.5 132.9
三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 4,181.5 101.7
フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,764.8 92.1

 

一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年1)」で、減少額は約140.9億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金減少額(億円)
日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,586.3 -140.9
レオス ひふみプラス 5,982.1 -135.8
日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,954.2 -130.8
野村AM 野村インド株投資 4,206.7 -91.2
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,854.0 -75.8

 

騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」

次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、全てのファンドの過去1年の騰落率はプラスとなりました。

過去1年の騰落率が最も高かったのは、9月と同じく三井住友トラストアセットマネジメント「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」で、騰落率は31.7%でした。純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率上位5ファンドは次の通りです。上位3位まではリート(不動産投資信託)に投資するタイプのファンドでした。

運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(1年)
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,854.0 31.7%
大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,222.5 28.8%
しんきんAM しんきんJリートオープン(毎月) 3,268.5 28.0%
三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 4,181.5 18.7%
AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 4,123.9 18.4%

 

騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「ひふみプラス」

また、過去5年の騰落率を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった24本については、全てのファンドの騰落率がプラスでした。

過去5年の騰落率が最も高かったのは、レオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」で、騰落率は83.4%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。

運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(5年)
レオス ひふみプラス 5,982.1 83.4%
ゴールドマン・S netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,372.7 81.4%
アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 3,278.0 68.2%
三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,854.0 44.0%
野村AM 野村インド株投資 4,206.7 43.1%

騰落率データの詳細については、投信まとなびの投信検索等http://www.matonavi.jp/retrieval/で詳細をご確認下さい。

 

投資信託の純資産総額ランキング(2019年10月)

順位 運用会社 ファンド名 純資産(億円) 資金増減(億円) 騰落率(1年)% 騰落率(5年)%
1 ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 8,772.4 544.5 14.8 11.7
2 東京海上AM 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 6,829.9 194.4 6.2 15.0
3 フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,764.8 92.1 15.7 29.4
4 フィデリティ投信 フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド 6,076.8 -21.3 3.0 15.9
5 レオス ひふみプラス 5,982.1 -135.8 3.4 83.4
6 大和投信 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 5,888.1 79.1 18.1 28.3
7 AM-One 新光 US-REITオープン《ゼウス》 5,869.3 -15.2 15.8 24.0
8 大和投信 ダイワファンドラップ 日本債券セレクト 5,097.6 5.6 3.1 7.8
9 日興AM ラサール・グローバルREITファンド(毎月) 4,825.2 -34.4 10.7 17.3
10 野村AM 野村インド株投資 4,206.7 -91.2 17.5 43.1
11 三菱UFJ国際投信 グローバル・ソブリン・オープン (毎月) 4,188.6 -37.6 4.1 3.5
12 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 4,181.5 101.7 18.7
13 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 4,123.9 -7.6 18.4
14 日興AM 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月 3,978.9 1.6 11.6 17.6
15 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,954.2 -130.8 15.8
16 フィデリティ投信 フィデリティ・日本成長株・ファンド 3,914.6 -28.9 9.6 41.5
17 三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,854.0 -75.8 31.7 44.0
18 大和投信 ダイワファンドラップ 日本株式セレクト 3,587.8 -15.9 4.9 38.2
19 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,586.3 -140.9 15.8
20 日興AM スマート・ファイブ(毎月) 3,470.4 39.1 8.7 16.5
21 ゴールドマン・S netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) 3,372.7 37.1 16.6 81.4
22 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 3,278.0 73.9 14.8 68.2
23 しんきんAM しんきんJリートオープン(毎月) 3,268.5 -1.8 28.0 29.3
24 大和投信 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,222.5 132.9 28.8 29.6
25 さわかみ投信 さわかみファンド 3,100.6 -9.8 4.4 37.1
26 野村AM 野村外国債券インデックス(野村一任口座) 2,934.3 -49.4 4.8 5.1
27 大和投信 ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 2,930.3 -32.9 18.2 27.6
28 大和投信 ロボット・テクノロジー関連株F -ロボテック- 2,888.0 -62.2 13.6
29 野村AM 野村PIMCO・世界インカム戦略F A(ヘッジ有 年2) 2,861.4 -37.5 3.6
30 レッグ・メイソン LM・オーストラリア高配当株F(毎月) 2,585.2 -18.1 8.5 4.3

(データ出所:投信まとなび・投資信託事情)