2014年10月に償還したファンドについて

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投資信託協会によると、2014年10月に、25本の追加型株式投資信託が償還を迎えました。限定追加型で、一度でも基準価額が13,000円を超えた場合は、債券などの安定資産による運用に切り替え、ファンド全体が安定運用に入った後に繰上償還を行なう仕組みの「利回り株チャンス13-03（年1回決算型）」を除くと、11本が満期償還であり、残りの13本が当初予定していた運用期間を全うせずに繰上償還されました。繰上償還の理由は、いずれのファンドも受益権の口数が信託契約解約の基準となる口数を下回る状況にあり、運用の基本方針に沿った運用を行なうことが困難というものです。つまり、ファンドのサイズが小さくなりすぎて、ファンドが定めている運用方針に沿った運用ができなくなったというものです。

10月に償還した25本のファンドのうち、1口当たり償還額が当初元本の10,000円を下回ったファンドは11本ありました。これらの11本については、1口当たり償還額に運用期間中に支払われた分配金を足しても10,000円を下回りました。つまり元本割れでの償還ということです。最も1口当たり償還額と分配金の合計額が小さかったのは、三井住友アセットマネジメントの「SMAM円高期待ファンド（豪ドル安型）」の6262.86円（1口当たり償還額6262.86円＋分配金0円）でした。同ファンドは満期償還でした。同ファンドは、日々の基準価額が、円から見た豪ドルの日々の値動きの概ね反対となる投資成果を目指すファンドです。つまり豪ドル安円高に動けばファンドの基準価額が上昇し、豪ドル高円安に動けばファンドの基準価額が下落するという仕組みのファンドです。

償還時の1口当たり償還額が10,000円を上回ったファンドの中で、1口当たり償還額と期中の分配金の合計額が最も大きかったのは、大和証券投資信託委託の「アジア・エクイティ・ファンド」で、その額は23,100円（1口当たり償還額14,561.25円＋期中分配金8,540円）でした。ただ、同ファンドの運用期間は無期限と設定されていたので、繰上償還ということです。運用成績が好調であっても、ファンドの規模が小さければ繰上償還は避けられないということです。

繰上償還され、かつ1口当たり償還額が10,000円を下回ったファンドは大和証券投資信託委託の「225ファンド」、「欧州圏3資産分散ファンド（毎月決算型）」、「欧州圏3資産分散ファンド（資産成長型）」、BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの「BNYメロン・CTAオープン」の4本でした。

（データ：投資信託協会）