2016年1月に償還したファンド、7本は繰上償還

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投資信託協会によると、2016年1月に10本の追加型の株式投資信託が償還を迎えました。このうち3本は満期償還でしたが、残りの7本については、あらかじめ設定されていた運用期間を繰り上げて償還する、いわゆる繰上償還が行なわれました。

繰上償還の理由は、6本のファンドでは受益権口数が少ない、あるいは純資産総額が小さいこととされています。つまり、運用資産が小さく、商品性を維持した運用が困難になってしまったということです。新生インベストメント・マネジメントの「新生・ズベルバンク ロシアファンド」は異なる事情によるものでした。

「新生・ズベルバンク ロシアファンド」は、ケイマン籍の円建て 外国投資信託「Sberbank Shinsei Russia Fund」Class A 受益証券への投資を通じて、ロシア株式に投資するファンド・オブ・ファンズとして、2008年5月30日に設定されました。投資対象ファンドである「Sberbank Shinsei Russia Fund」は、ロシアの銀行であるズベルバンクグループの運用会社ズベルバンク・アセットマネジメントが運用を行っていました。しかし、新生・インベストメント・マネジメントの2015年10月の受益者向けレターによると、ロシアの経済および金融市場が長期にわたって低迷するなかで、ズベルバンク・アセットマネジメント社は、同社の親会社であるズベルバンクの経営方針の変更により、2015年12月初旬には投資先ファンドの運用を停止し、投資先ファンドの償還手続きを行う方針を決定しました。その結果、「新生・ズベルバンク ロシアファンド」は投資先ファンドの償還により運用の継続が困難となり、繰上償還に至ったということです。

2016年1月に償還したファンドの1口当り償還額（A）については、設定時の基準価額である10,000円を上回ったのは10本中5本だけでした。また、1口当り償還額と運用期間中に投資家に支払われた分配金の合計額を足した額(A+B)が10,000円を下回ったのは2本でした。

1口当り償還額が最も高かったのは「ダイワ／UBSエマージングCBファンド」の13,023.03円、一方で1口当り償還額が最も低かったのは「日興キャピタル・ストラテジー・ファンド毎月分配型（通貨アルファ戦略コース）」の3,552.05円でした。

1口当り償還額と分配金の合計金額が最も大きかったのは岡三アセットマネジメントの「アジア環境関連株オープン」で、合計金額は15,030.44円（1口当たり償還額12,830.44円、期中分配金2,200円）でした。一方、1口当り償還額と分配金の合計金額が最も小さかったのは、「M新生・ズベルバンク　ロシアファンド」の3,973.13円（1口当たり償還額3,973.13円、期中分配金0円）でした。

（データ出所：投資信託協会）