レオス・キャピタルパートナーズ、レオスグループのVC1号ファンドを設立


ベンチャーキャピタルの組成、運営を行なうレオス・キャピタルパートナーズ株式会社は、1号ファンドとなる「RheosCP1号投資事業有限責任組合」を設立したと2022年3月9日に発表した。同社は、投資信託「ひふみ」シリーズを運用するレオス・キャピタルワークス株式会社の100%子会社。

1号ファンド設立の背景・想いについて、レオス・キャピタルパートナーズは次のように述べている。

「日本には優れた技術を持つ企業がある。真摯にプロダクトづくりに取り組む企業がある。にも関わらず、世界をリードするようなベンチャー企業がほとんど生まれていないのではないか」 これが、当社の問題意識です。 ここ数年、日本では、これまで自前主義であった事業会社が限界を感じ始めたことで、ベンチャー投資を活用したオープンイノベーションが盛り上がり、成長資金供給が増加しつつあります。しかし、アメリカや中国と比較すると資金供給量はまだまだ低水準であり、更なる資金供給が期待されます。

資金供給を増やすためには、ベンチャー投資がアセットクラスとして確立することが重要です。そのためには、成長資金の供給はもちろん、成功企業の輩出、シリアルアントレプレナーによる新たな起業や有能な若者による起業の増加、投資家への適切なリターンの還元といった一連の循環(エコシステム)が成り立つことが重要です。当社が目指すのは、このエコシステムの確立です。

当社は、「ベンチャー投資は未来を創ることである」と信じています。当ファンド運営を通じて、より良い未来を共に創ることに貢献していきたいと考えています。

 

RheosCP1号投資事業有限責任組合の投資方針・活動

RheosCP1号投資事業有限責任組合は、主に「ものづくり」に関わるすべての産業の生産性向上や課題解決に寄与する、技術と事業推進力を持つベンチャー企業に投資を行なう予定。投資ステージはアーリーステージを中心とするが、創業投資やカーブアウトにも対応する。

また、生産性向上や課題解決を実現するにあたっては、ベンチャー企業と既存の事業会社との連携が欠かせないため、レオス・キャピタルパートナーズは、ファンド運営のなかで、こうした連携を積極的に実現していきたいと考えている。

なお、同ファンドは今後、投資活動と並行し、出資者の募集を行なう。出資企業には、必要に応じてオープンイノベーション支援や新規事業検討サポートを実施する。

【投資チーム】

淡路 努・・・INCJ(旧産業革新機構)ベンチャー・グロース投資グループでの投資、TEL Venture Capital, Inc.(東京エレクトロンの戦略投資CVC)での純投資・戦略的投資を合わせ、ベンチャー投資を15年経験。CVCの立ち上げ・運営ノウハウ、事業会社への繋ぎこみの経験が豊富。事業会社経験に裏打ちされた事業成長支援が強み。

戸田 東宗・・・INCJ(旧産業革新機構)ベンチャー・グロース投資グループ、三井住友海上キャピタル、Global Venture Capitalでベンチャー投資を13年経験。シード~レイターまで幅広いステージに加え、ICT/製造/素材/ライフサイエンスと様々な分野に投資経験がある。豊富な投資経験に基づく経営管理支援・ガバナンス強化が強み。

竹山 将志・・・ソフトバンクグループでエンジニア・事業開発マネージャを経て、INCJ(旧産業革新機構)でベンチャー投資を経験。テクノロジーベンチャーのコア技術/プロダクト/技術者の目利き、大型プロジェクトのPM経験および新規事業開発やベンチャーとのJV 推進経験に基づくハンズオン支援が強み。

関 悠樹・・・レオスグループで経営企画・人事企画業務、新サービス立ち上げなどの経験を持つほか、フィンテックベンチャーで管理部門を統括し、事業推進および管理体制構築を経験。ベンチャー企業におけるコーポレート部門の体制整備、上場準備の実体験に基づく管理体制強化支援が強み。

アドバイザー 藤野 英人・・・レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長。投資信託「ひふみ」シリーズの最高投資責任者。日本を代表するファンドマネージャーでありつつ、エンジェル投資家として30件を超える投資実績を有する。投資家としての側面はもちろん、自らが起業家として会社の代表や取締役を務めており、ベンチャー企業経営に精通している。