「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2021」、最優秀会社と最優秀ファンドを発表


リフィニティブ・ジャパン株式会社は2021年3月18日、「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード・ジャパン 2021」の最優秀会社と最優秀ファンドを発表した。同アワードの日本での授賞は今年で20回目となる。リフィニティブ・リッパーでは、投資信託市場関係者および幅広い投資家に世界共通の定量分析手法に基き投資信託の評価情報を提供している。

同アワードは投資信託部門と確定拠出年金(DC)部門から成っており、カテゴリー別に最優秀ファンドを選定するのに加えて、総合部門、債券部門、株式部門、ミックスアセット部門において、最優秀会社を表彰する。

 

投資信託部門

投資信託部門では、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社が総合部門で最優秀会社となり、債券部門はステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社株式部門はちばぎんアセットマネジメント株式会社、ミックスアセット部門はラッセル・インベストメント株式会社がそれぞれ最優秀会社に選出された。

 

DC部門

一方、DC部門では 野村アセットマネジメント株式会社が総合部門のほか、株式部門で最優秀会社に選ばれ、債券部門は日興アセットマネジメント株式会社、ミックスアセット部門は東京海上アセットマネジメント株式会社となった。

 

その他の部門

このほか、カテゴリー別に個別ファンドを表彰する投信部門とDC部門の最優秀ファンドでは、アセットマネジメントOne株式会社が両部門合わせて最多となる21のカテゴリーで受賞し、優秀ファンド最多獲得賞に選出された。

同アワードの投信部門の受賞社の詳細はこちら、DC部門についてはこちら

 

リフィニティブ・ジャパンの富田秀夫氏は今年度のリッパー・ファンド・アワードについて、次のように語っている。

今年度は、新型コロナ感染症拡大が世界経済に深刻な影響を与えたため、金融・資本市場も激しい変動に見舞われました。また、業種や企業により、価格の動きが大きく異なったため、ファンド・マネージャーの目利き力が特に問われた年になったと言えるでしょう。さらに、アクティブとパッシブファンドのパフォーマンスや資金の流れも、株式、債券で、近年と異なる結果となりました。ボラティリティが高い中で、リスクを管理し、優れたパフォーマンスを残された受賞者の皆様に、心よりお祝いを申し上げたいと思います。

今後は、コロナ後やサステナブル社会の実現に向けて、社会・経済構造の大きな変化が予想されますので、ファンド間のパフォーマンスの格差が広がることも想像されます。こうした中で、リフィニティブ・リッパーの中立・公正な定量的手法に基づくファンドの外部評価の重要性は、ますます高まることでしょう。ファンドの総本数は高止まり状態が続いていますので、弊社は各ファンドのパフォーマンスの見える化を通して、国民の資産形成に貢献していきたいと考えています。

 

三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社の菱田賀夫 代表取締役社長は、次のように発言した。

国内外の株式、債券等、幅広いアセットクラスにおいて永年運用スキルを磨き、海外を含む多くのお客様に商品およびソリューションを提供してまいりました。『総合部門』での受賞は、この取り組みが実を結んだ結果だと考えており、大変光栄です。資産運用を通して、皆さまに持続可能な将来をご提供するのが運用会社の使命であり、より良い投資機会を提供し、より良い未来を皆さまと共有できるよう今後も弛まぬ運用力の強化や高いクオリティのサービス・ソリューション提供に取り組んでまいります。

野村アセットマネジメント株式会社の中川順子 CEO兼代表取締役社長は、次のように述べた。

この度は確定拠出年金部門において総合及び株式部門で最優秀会社賞、また17の幅広いカテゴリーで最優秀ファンド賞を賜りまして光栄に存じます。特に、インハウスアクティブ運用の米国NASDAQオープン、J-REITオープンは7年以上、長きにわたる連続受賞であり、パフォーマンスがご評価いただけたことは誠に光栄です。引き続き運用力を磨き、販売会社様や投資家様から、より一層選ばれる運用会社を目指して参ります。

アセットマネジメントOne株式会社の菅野暁 代表取締役社長は、以下の通りコメントした。

この度は優秀ファンド最多獲得賞を出来たとのこと、大変光栄に思っております。今後もお客さまのご期待に応えるべく運用力・商品提供力・サービス力を向上させることを通して、『投資の力で未来をはぐくむ』というコーポレート・メッセージを体現していけるよう歩んでまいります。それが持続可能な社会やお客さまのしあわせを実現することと信じています。

 

リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワードについて

世界の20カ国以上で30年余りにわたり、高く評価されているRefinitiv Lipper Fund Awardsは、独自の投資信託評価システム「Lipper Leader Rating (リッパー・リーダー・レーティング)システム」の中の「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」を用い、優れたファンドとその運用会社を選定し、表彰するもの。

 

評価方法について

評価対象基準(すべて満たすもの) (確定拠出年金部門も同一基準を採用)

  • 評価年の12月末時点で、該当国で販売登録されているファンドを評価対象とする。
  •  評価年の12月末時点で、36カ月以上の運用実績があるファンドを評価対象とする。
  •  評価翌年の4月1日以降に償還を迎えるファンドを評価対象とする。

リッパー・グローバル分類を用い、代表的なシェアクラスのファンドを基準に、10本以上(確定拠出年金部門は5本以上)のファンドが存在する分類を評価対象とする(それ以外の分類、機関投資家向けファンドやその他の非リテール・ファンド、プライベート・ファンド、クローズド・エンド型ファンド、ETF(上場投資信託)、通貨選択型ファンド、インシュアランスファンド、指数連動型ファンドを除く)。

資産クラス別では、不動産型を除く、株式型、債券型、ミックスアセット型、コモディティ型、オルタナティブ型、絶対収益型ファンド型の、各資産クラスを投資対象とするファンドを評価対象とする。

 

最優秀ファンド評価方法 (確定拠出年金部門の評価方法も同一基準を採用) 

同アワードの対象となる、算出における通貨は、月次データにおいて使用する国の通貨に基づく。分類別の平均スコアは、分類ごとに、評価対象となるすべてのシェアクラスから算出する。評価期間は3年間、5年間、10年間とし、Lipper独自の投資信託評価システム「Lipper Leader Rating (リッパー・リーダー・レーティング)システム」で採用している「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」に基づき、各分類・各期間(3年、5年、10年)で最優秀ファンドを選定する。

 

最優秀会社評価方法(資産クラス別部門)(確定拠出年金部門は小規模運用会社の基準を採用)

資産クラス別部門では、規模別に最優秀会社を選定する。それぞれの資産クラスにおいて、少なくとも5つの株式、5つの債券、3つのミックスアセットのポートフォリオを有する大規模運用会社が、最優秀会社賞の対象となる。小規模運用会社は、資産クラスの1つ(株式、債券、またはミックスアセット)において、少なくとも3つの異なるポートフォリオを運用している必要がある。資産クラスおよび運用会社ごとに、該当ファンドの平均値にてランク付けし(十分位数)、評価期間3年間の「コンシスタント・リターン」を基にした評価を行い、最優秀会社賞を選定する。ファンドの平均値が同一の結果の場合、パーセンタイル・ランク(上位何パーセントに位置するか)の平均が低い運用会社に授与する。

 

最優秀会社評価方法(総合部門)(確定拠出年金部門は小規模運用会社の基準を採用)

総合部門については、規模別に最優秀会社を選定する。少なくとも5つの株式、5つの債券、3つのミックスアセットのポートフォリオを有する運用会社が、大規模運用会社の総合部門最優秀会社賞の対象となる。小規模運用会社は、株式、債券、ミックスアセットの資産クラスの1つにおいて、少なくとも3つのポートフォリオを運用している必要がある。総合部門の評価も、評価期間3年間の「コンシスタント・リターン」に基づき、運用会社ごとの該当ファンド平均値にてランク付けし(十分位数)、最優秀会社を選出する。ファンド平均値が同じ場合には、パーセンタイル・ランク平均が低い運用会社に授与する。

注)資産クラス別/総合部門のいずれのアワードにおいても、評価対象となる運用会社が3社に満たない場合には選出しない。

注)資産クラス別部門、総合部門のアワードの選定対象となるのは、該当ファンドの運用主体を指定・設定し、該当ファンド、そのブランド、商品範囲のプロモーション/販売に責任を負っている運用会社。こうした運用会社は、プロモーターまたはスポンサー企業とも呼ばれる。

 

リッパー・リーダー・レーティングについて

Refinitiv Lipper独自のファンド分類を用いて、4つの評価基準(「トータル・リターン(総合収益性)」) / 「コンシスタント・ リターン(収益一貫性)」 / 「元本保全性」 / 「経費率」)ごとにファンドを評価する。評価表示方法は、全対象ファンドを上位から20%ごとに区切り、最上位20%にランクインしたファンドを最上位の「リッパー・リーダー(Lipper Leader)」とし、以下20%ごとに5段階評価で表示する。3年、5年、10年の各評価期間の評価とし、さらに全期間の平均評価として「総合(Overall)」の評価も表示する。現在「Lipper Leader Rating (リッパー・リーダー・レーティング)システム」は、世界86の国・地域において販売されているファンドの評価を付与している。