運用会社別純資産総額（2017年7月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した2017年7月の投資信託概況によると、投資信託（契約型公募投資信託）の設定額が6兆5,549億円、解約額が5兆6,342億円、償還額が349億円で、差引き8,858億円の資金純増となりました。

また、運用会社全社合計の純資産総額は、前月末に比べ6,225億円増加（うち、運用による減少2,633億円）し、月末には102兆378億円となり、2カ月連続で100兆円を超過しました。

運用会社別資金増減状況

運用会社別に見ると、資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのは日興アセットマネジメントで、増加額は約3,796億円と2位以下を大きく引き離しました。増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社80社中46社でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金増加額
日　興	1,363,097	983,459	0	379,638
野　村	1,604,970	1,516,457	732	87,782
アムンディ	104,277	28,476	1,338	74,463
大　和	982,545	931,000	0	51,545
三菱UFJ国際	769,150	718,558	7,660	42,932

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのはドイチェ・アセット・マネジメントで、約138億円の資金減少となりました。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金減少額
ドイチェ	9,632	13,833	9,634	▲ 13,834
パインブリッジ	1,229	9,332	4,445	▲ 12,548
大和住銀	61,563	72,526	0	▲ 10,962
岡　三	107,338	109,576	6,581	▲ 8,818
三井住友トラスト	101,646	106,056	0	▲ 4,410

運用による資産増減状況

次に、最も注目される運用による資産増減(E)を見ると、7月の運用がプラス（運用益）となったのは、運用会社80社中51社でした。運用による資産増加額が最も大きかった5社は次の通りです。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
三井住友	19,614
三井住友トラスト	16,790
ＨＳＢＣ	10,431
ＵＢＳ	6,847
ＪＰモルガン	5,194

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りで、大手運用会社が並びました。前月比での運用損失額が最も大きかったのは野村アセットマネジメントで、損失額は約1,239億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
野　村	▲ 123,989
日　興	▲ 92,567
大　和	▲ 58,774
フィデリティ	▲ 33,850
三菱UFJ国際	▲ 24,254

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減率を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は80社中54社でした。

運用が開始されたばかりで純資産総額が小さいトラノテック投信投資顧問とお金のデザインを除くと、最も増加率が大きかったのはちばぎんアセットマネジメントで、増加率は約25％でした。また、増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。ちばぎんアセットマネジメントでは、7月31日に「日本中小型株ファンド」を設定し、設定額が約62億円となったことが、純資産総額増加に貢献しました。また、レオス・キャピタルワークスは、2017年2月以降、純資産総額を大きく伸ばし続けています。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
ちばぎんＡＭ	26,880	25.0%
キャピタル・インターナショナル	200,798	22.7%
ＪＰ投信	39,188	19.9%
レオス・キャピタルワークス	303,292	12.9%
りそなＡＭ	157,806	11.6%

レオス・キャピタルワークの純資産総額推移（2014年1月〜2017年7月）

（単位：百万円）

一方で、純資産総額の減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
日本アジア	10,800	－7.2%
パインブリッジ	255,697	−4.6%
あおぞら投信	27,974	－4.3%
リクソー投信	11,323	－2.8%
フランクリン・テンプルトン	40,041	－2.5%