三井住友TA、新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえた議決権行使およびスチュワードシップ活動の方針を決定


三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社は、 新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえた国内株式の議決権行使およびスチュワードシップ活動における対応方針を以下の通り決定した。

 

(1)株主総会の開催方式について

三井住友トラスト・アセットマネジメントは、 決算、 監査や株主総会に携わるすべての関係者の安全性確保が何よりも優先されるべきであるとの考えのもと、 緊急事態下においては例年と異なる日程や方式での株主総会開催といった選択肢も排除されるべきではないと考えている。

決算業務や監査業務の従事者の安全確保に十分な配慮を行った結果として、 計算書類や監査書類の作成が遅れた場合においては、 定時株主総会の開催延期、 当初予定した定時株主総会と継続会による二段階方式での開催、 何れのケースについても柔軟に対応する方針。

 

(2)株主総会議案に係る議決権行使判断における対応について

1.事業のサステナビリティを十分に考慮した対応

新型コロナウイルス感染拡大を封じ込めるために経済活動が停滞している中で、 持続可能な経済社会を守るためには、 先ずは企業が十分な手元流動性を確保することを通じて、 事業活動を継続することが極めて重要な命題となっていると認識している。

このため、 剰余金の配当に係る議案に対する議決権行使に際しては、 通常の経済環境を前提とした同社議決権行使ガイドラインを機械的に適用するのではなく、 企業の手元流動性確保にも十分配慮した行使判断を行う方針。

なお、 取締役選任議案等の議決権行使に関しては、 従来より単年度の業績ではなく中期的な業績動向に基づいた行使判断を行っているので、 その方針を継続する。

2.判断材料が完全ではない場合における対応

新型コロナウイルス感染拡大阻止のためのテレワーク対応に伴う監査業務の遅延等の事情により、 事業報告、 計算書類や監査の報告が継続会においてなされるケースにおいて、当初の株主総会における議決権行使に際して、 判断材料が完全ではないとの理由だけでは、 議案への反対や棄権は行わない方針。

なお、 二段階方式を採用している企業には、 社外役員の取締役会等への出席状況や独立性に関する情報等、 監査完了前でも提供可能な議決権行使判断に資する情報については、 招集通知(株主総会参考書類)に記載するよう依頼する。

 

(3)今後の企業活動に新型コロナウイルスが及ぼす影響を踏まえた対話の促進

新型コロナウイルス感染症は急拡大が収束した後も、 企業の事業活動のあり方に大きな変化をもたらす可能性が高いと考えられる。企業におかれても、 リモートワーク等を活用した従業員の働き方改革の促進をはじめとして、 様々なステークホルダーにおいて顕在化した社会課題の解決に向けた取り組みが期待される。 なお、 これまで三井住友トラスト・アセットマネジメントが重視してきた気候変動問題やガバナンス改革、 ESG情報開示等のESG課題の重要性は何ら変化するものではない。 三井住友トラスト・アセットマネジメントはこれからも責任ある機関投資家として、 スチュワードシップ活動を通じて、 未曽有の危機を中長期的な企業価値向上への機会と捉える企業の変革に向けた取り組みの後押しをする。