MSCI、持続可能な資本市場の発展を目的としたMSCIサステナビリティ研究所を設立


グローバルな資産運用コミュニティーに重要な投資判断支援ツールとサービスを提供するリーディングプロバイダーMSCI (NYSE: MSCI) は、2023年9月13日、MSCIサステナビリティ研究所の設立を発表した。

 

この研究所は、気候変動など世界共通課題に取り組む上で資本市場が持続可能な価値を創造しながら果たすべき役割についてより一層の発展を推進することを目的としている。MSCIの投資業界における実績と専門知識を活用し、戦略設定データ、分析、政策、アクションのギャップを埋めることを支援しながら、金融業界、学界、政府、NGO、シンクタンク、異なるセクターの企業の連携を促進していく。

 

MSCIによると、クリーンエネルギー経済への移行を推進し気候変動を含むその他の長期的リスクへ対処するには、資本市場のエコシステム全体で協働していく必要がある。その取り組みを支援するため、同研究所では以下を提供する:

  • データとノウハウへのアクセス – 投資家が投資判断の際に使用するサステナビリティ関連のデータ、指標、モデルを学術研究者と政策立案者に提供していきます。スタンフォード大学ビジネススクールをはじめとする特定の学術機関と連携し、研究者と学生が資本配分のために使用するサステナビリティ関連の指標の用途と応用方法を理解し、急速に進化するサステナビリティ関連のデータに対応できるようトレーニングを開催予定。
  • 新たなアプローチの模索 – サステナブルファイナンス分野の新たなトピックに関するインサイトや、資本配分の意思決定に役立つ新たなデータと測定アプローチを試験的に導入するため、資本市場エコシステム全体の開発者を支援する。これには、ベゾス地球基金およびクライメート・ワークス財団の資金援助を受けて、グローバルな適応・レジリエンスに関する投資家ワーキンググループ(GARI)が開発した気候変動緩和を目的とする投資のための枠組みを含む。
  • 投資判断に有用な研究 – 投資家と企業にとって有用な学術論文を厳選して紹介していく。まずは、サステナビリティ要因が金融資産の価値とどのように相互作用するかについて調査する研究に焦点を当てていく。
  • 議論の場の提供 – 資本市場のエコシステムのオピニオンリーダーを招待し、最高品質の研究と分析の厳密性・客観性へのコミットメントに基づき、サステナビリティリスクと機会について多様な視点から意見を交わす機会を設ける。

 

MSCIの会長兼最高経営責任者であるヘンリー・フェルナンデス氏は、次のように述べている。

気候変動を含む全世界で取り組むべき課題は、企業、NGO、国際組織だけで解決できるものではありません。最も有意義な解決策の策定には、専門分野を超えた連携が必要です。MSCIサステナビリティ研究所を通じて、私たちは幅広い分野で相互に補完的な強みや知見を持つ研究者を招聘し、データ主導のアイデアを現実世界での影響力と取り組みへ変えるための支援をしていきます。

 

リンダ・エリン・リーがサステナビリティ研究所の統括責任者に就任

リンダ・エリン・リーは、MSCIサステナビリティ研究所の設立ディレクター兼責任者に就任した。リンダ・エリン・リーは、MSCIでグローバルESGおよび気候変動リサーチを牽引し、持続可能な価値と投資リスクの長期的要因の理解に取り組んできたアナリストから構成される業界をリードするチームを構築した。リンダは、ESGとサステナビリティ分野のパイオニアであり、著名かつ確立された思想的リーダーとして「100 Most Influential Women in U.S. Finance(米国金融業界で最も影響力がある女性 100人)」1にも選ばれている。

 

MSCIサステナビリティ研究所の設立ディレクター兼責任者であるリンダ・エリン・リー氏は、次のように述べている。

財務的価値と非財務的価値の両方を測定するための新しい方法を開発してきたMSCIの経験を生かし、投資家、学者、政策立案者、NGO、各業界の企業と協働できることを大変嬉しく思っています。私たちは共に、資本市場が持続可能な価値の推進にどのように貢献できるかについての知識を深めていきます。

 

CEO特別顧問としてMSCIに参画した水野弘道が、同研究所のアドバイザーも務め、有力投資家、学者、影響力をもつステークホルダーから構成されるこの研究所の諮問委員会の設立を支援していく。

 

[1] Fortuna, Nick. “100 Most Influential Women in U.S. Finance: Linda-Eling Lee.” Barron’s, April 2022.