レオス・キャピタルワークス、商品ラインナップを拡充


投資信託「ひふみ」シリーズを運用するレオス・キャピタルワークスは、より多くの顧客の資産形成を応援するため、バランス型商品を含め、同社商品ラインナップを拡充する計画を機関決定したと発表した。

詳細については今後検討されるが、同社の既存商品である「ひふみ投信」「ひふみワールド」における株式運用、本日(2020年12月9日)「債券の運用体制の新設について」において公表した債券運用に加え、これらを組み合わせることで、顧客のリスク許容度やライフステージに合ったバランス型商品を商品ラインナップに複数加える方針。

新規ラインナップの運用体制としては、代表取締役会長兼社長 最高投資責任者の藤野英人氏、代表取締役副社長 運用本部長の湯浅光裕氏および債券戦略部長の福室光生氏を共同運用責任者とし、投資信託運用ならびに銀行および年金基金にて株式、債券、資産担保証券、ローン債権、不動産を含むマルチアセット運用を歴任した未来戦略部の岡田泰輔氏をファンドマネージャーとする計画。

【運用メンバー】

代表取締役会長兼社長 最高投資責任者 藤野 英人(フジノ ヒデト)

国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス創業。ファンドマネージャーとして豊富なキャリアを持ち、数々のベンチャー企業の立ち上げにも携わっている。

代表取締役副社長 運用本部長 湯浅 光裕(ユアサ ミツヒロ)

外資系資産運用会社で日本株運用のファンドマネージャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス創業。新興企業・成長企業への調査・投資経験が長く、国内外資産運用業界について造詣が深い。

運用本部 債券戦略部長 福室  光生(フクムロ ミツオ)

1995年CSファーストボストン証券 金融商品開発部で金融キャリアをスタート。その後外資系証券会社の債券トレーダーを経て2020年レオス・キャピタルワークス入社。債券トレーダー歴23年

運用本部 未来戦略部 岡田 泰輔(オカダ タイスケ)

国内大手資産運用会社で債券運用、商品開発業務を歴任後、大手地域金融機関で国際分散投資による自己資金運用を担当。その後、国民年金基金連合会で年金積立金運用に従事したのちに、2020年レオス・キャピタルワークス入社。調査・運用経験10年

レオス・キャピタルワークスは「当社では、今後とも更なる質の高いサービスでお客様の資産形成を長期にわたって応援できるよう、お客様の取引機会の拡大に努めてまいります」と述べている。

また、商品ラインナップ拡充計画決定の経緯については次のように説明している。

私たちは2008年に「ひふみ投信」を設定して以来、着実に運用実績を積みあげるとともに、昨年には、「ひふみワールド」シリーズを設定し、お客様に世界経済の成長を取り込んでいただけるようにもなりました。

しかし、いわゆる「老後2,000万円問題」に象徴されるように、日本国民の将来に対する不安が高まっている中、運用成績が優れた株式ファンドをさらに磨くだけでよいのか、「資本市場を通じて社会に貢献します」という経営理念を掲げる私たちにとっては悩ましい問題となっています。

日本銀行は、家計金融資産における現金・預金の割合や投資信託の割合を明らかにした資料を公表しています。その推移を見ると、「貯蓄から投資へ」のスローガンが打ち出されて間もなく20年を迎える現在においても、家計金融資産におけるリスク資産の割合は依然として低水準に留まっており、「老後2,000万円問題」からくる不安がありながら、日本の家計における投資へのハードルは引き続き高いままであるのが現状です。このような状況下では、それぞれのお客様の資産形成に対する意識の差によって、今後益々、金融格差が広がるのでは、と私たちは懸念しております。

「ひふみ投信」「ひふみワールド」の各シリーズは、着実な運用実績に基づき私たちがお客様に自信をもって提供してきた大切な運用商品ですが、株式ファンドという商品の性質上、時には大きな価額変動、場合によっては下落に見舞われることがあります。また、従来の運用商品を提供し続けるだけでは、現在の状況や今後のライフプランによって異なる一人一人の投資ニーズに完全にお答えすることは困難です。このため、昨年来、こうした国民的課題に応えるべく、日本の金融の現状や将来、それに対する私たちのあるべき姿について何度も議論を重ねてきました。

その結果、株式だけで資産形成を行なうことを躊躇される方でも資産形成が可能となるよう、お客様のリスク許容度やライフステージに応じて選択可能となるよう、バランス型商品を含め、商品ラインナップ拡充を推進することといたしました。

私たちは、資産運用会社として単に金融商品を販売するだけではなく、お客様が夢や希望をもってあゆんでいく力になりたいと考えております。そのため、少しでも多くのお客様のご要望や不安に応えることこそが社会貢献につながり、ひいては地域や日本を根っこから元気にすることにつながると考えております。

もちろん、これまで運用してまいりました「ひふみ投信」「ひふみワールド」の各シリーズの運用については何も変わりません。株式運用チームの量的・質的向上に今後も努めてまいります。