国内最大ファンド・ランキング(2021年6月)


グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(ヘッジ無)《未来の世界(ESG)》が1位を維持−運用残高は1兆1,305億円

投資信託事情・イボットソンのデータによると、2021年6月末現在の運用残高(純資産額)で見る投資信託の国内最大ファンド・ランキング(上位30位)(追加型株式投資信託ETFは除く)は下表の通りでした。

アセットマネジメントOne株式会社が運用する「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(ヘッジ無)《未来の世界(ESG)》」が1位を維持しました。純資産額は1兆1,305億円で、前月から620億円増加しました。

「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド」は、日本や新興国を含む世界の株式を対象に、投資アイデアの分析・評価や、個別企業の競争優位性、成長力、ESG(環境・社会・企業統治)への取り組みなどの評価に基づき選定した質の高いと考えられる企業の中から、市場価格が理論価格より割安と判断される銘柄を厳選して投資を行うファンドです。設定は2020年7月で、信託期間は2030年7月12日まで。販売会社は、みずほ証券、みずほ銀行、みずほ信託銀行。

なお、6月末時点で、運用残高が1兆円を超えるファンドは3本になりました。

 

一方、注目されているレオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」の2021年6月末の純資産総額は前月比4.2%(金額で189億円)増加し4,729億円でした。ひふみプラスは、主に日本の成長企業に投資するアクティブ運用の投資信託です。また、ひふみプラスは過去1年の騰落率24.2%、過去5年の騰落率が14.6%(年率)と、好調な運用成績を誇っています。なお、つみたてNISAで購入できるファンドは、残高上位30位ファンドの中では「ひふみプラス」と三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の2本です。

ひふみプラスの純資産総額の推移

投資対象

純資産額上位30位までの投資信託の投資対象の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが15本と最も多く、次いでアロケーション型が4本、外国のREIT不動産投資信託)に投資するファンドと日本の株式に投資するファンドが各々3本、外国の債券に投資するファンドと国内のREITに投資するファンドが各々2本、日本の債券に投資するファンドが1本でした。

純資産上位30位までのファンドでは、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。

 

投資対象別内訳

資金増減の状況

投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の販売額から売却額を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額(純増額)が最も大きかったのは、アライアンス・バーンスタインの「AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示」で、増加額は約771億円でした。同ファンドは、主として成長の可能性が高いと判断される米国株式に投資するファンドで、毎月決算を行い、毎計算期末の前営業日の基準価額に応じた分配を目指します。設定は2014年9月16日で、信託期間は2034年6月15日までとなっています。

なお、2021年6月に資金増加となったのは、純資産上位30位ファンドのうち15ファンドだけでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。

<月間資金増加額上位5位ファンド(2021年6月)>

順位 運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金増加額(億円)
1 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 10,471 770.6
2 日興AM グローバル・エクスポネンシャル・イノベーションF 4,427 511.1
3 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 4,943 420.6
4 アライアンス・B AB米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,087 226.0
5 AM-One 投資のソムリエ 5,652 204.4

 

一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》」で、減少額は約179億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金減少額(億円)
三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 6,845 -178.5
Tロウ・プライス ティー・ロウ・プライス 米国成長株式F《アメリカン・ロイヤルロード》 4,334 -109.5
日興AM デジタル・トランスフォーメーション株式F《ゼロ・コンタクト》 7,111 -76.3
フィデリティ投信 フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド 5,119 -55.4
三井住友DS グローバルAIファンド 4,395 -55.3

 

騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》」

次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、1年以上の運用期間があった27本のファンド全ての騰落率はプラスでした。

純資産総額30位までの投資信託のうち過去1年の騰落率が最も高かったのは、日興アセットマネジメントの「グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》」で、騰落率は90.4%でした。

純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率が最も高かった5本は次の通りです。

順位 運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(1年)
1 日興AM グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 10,433 90.4%
2 三井住友DS グローバルAIファンド 4,395 89.3%
3 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 6,845 50.9%
4 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,532 50.4%
5 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 4,213 50.0%

 

 

騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」

また、過去5年の騰落率(年率)を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった21本のうち20本ファンドでは過去5年の騰落率(年率)がプラスとなりました。

過去5年の騰落率(年率)が最も高かったのは、ゴールドマン・サックスの「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」で、騰落率(年率)は28.7%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。

 

順位 運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(5年・年率)
1 ゴールドマン・S netWIN GS・テクノロジー株式F  B(ヘッジ無) 7,233 28.7%
2 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 10,471 24.9%
3 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,532 22.2%
4 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 4,213 22.1%
5 アライアンス・B AB米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,087 21.2%

 

 

【投資信託の純資産額ランキング(2021年6月)】

順位 運用会社 ファンド名 純資産(億円) 資金増減(億円) 騰落率(1年) 騰落率(5年・年率)
1 AM-One グローバルESGハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界(ESG)》 11,305 76.8
2 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 10,471 770.6 42.5% 24.9%
3 日興AM グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 10,433 -50.3 90.4%
4 ピクテ投信 ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 9,392 -27.5 17.2% 6.8%
5 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 7,682 1.0 45.7%
6 ゴールドマン・S netWIN GS・テクノロジー株式F  B(ヘッジ無) 7,233 8.1 44.9% 28.7%
7 日興AM デジタル・トランスフォーメーション株式F《ゼロ・コンタクト》 7,111 -76.3
8 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 6,845 -178.5 50.9%
9 大和AM ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 6,588 24.5 42.7% 8.6%
10 フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,388 39.3 38.8% 7.7%
11 東京海上AM 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 6,224 -47.9 4.0% 0.5%
12 大和AM ダイワファンドラップ 日本債券セレクト 5,677 65.9 1.0% -0.1%
13 AM-One 投資のソムリエ 5,652 204.4 2.2% 2.8%
14 フィデリティ投信 フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド 5,119 -55.4 20.5% 8.3%
15 アライアンス・B AB米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,087 226.0 38.1% 21.2%
16 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 4,943 420.6 46.1%
17 AM-One 新光 US-REITオープン《ゼウス》 4,885 -22.9 31.9% 6.7%
18 フィデリティ投信 フィデリティ・日本成長株・ファンド 4,755 -7.5 31.2% 13.1%
19 レオス ひふみプラス 4,729 29.8 24.2% 14.6%
20 日興AM グローバル・エクスポネンシャル・イノベーションF 4,427 511.1
21 三井住友DS グローバルAIファンド 4,395 -55.3 89.3%
22 大和AM ダイワJ-REITオープン(毎月) 4,359 75.3 33.1% 6.4%
23 Tロウ・プライス ティー・ロウ・プライス 米国成長株式F《アメリカン・ロイヤルロード》 4,334 -109.5 44.7%
24 三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 4,258 -20.0 34.7% 8.3%
25 大和AM ダイワファンドラップ 日本株式セレクト 4,255 43.9 29.0% 11.9%
26 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 4,213 5.6 50.0% 22.1%
27 日興AM 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月 3,605 -1.7 17.5% 7.4%
28 日興AM スマート・ファイブ(毎月) 3,557 -11.1 4.7% 2.2%
29 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,532 -27.0 50.4% 22.2%
30 三菱UFJ国際投信 グローバル・ソブリン・オープン (毎月) 3,497 -44.5 2.8% 2.5%

(データ出所:投資信託事情・イボットソン)