国内最大ファンド・ランキング(2021年7月)


「アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示」が1位に浮上−運用残高は1兆1,578億円

 

投資信託事情・イボットソンのデータによると、2021年7月末現在の運用残高(純資産額)で見る投資信託の国内最大ファンド・ランキング(上位30位)(追加型株式投資信託ETFは除く)は下表の通りでした。

アライアンス・バーンスタインが運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジ無)予想分配金提示」が1位に浮上しました。純資産額は1兆1,578億円で、前月から1,107億円増加しました。

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジ無)予想分配金提示」は、アライアンス・バーンスタイン・米国大型グロース株マザーファンドへの投資を通じて、主として成長の可能性が高いと判断される米国株式に投資するファンドです。このファンドの予想分配金提示型とは、原則として、毎決算時(毎月15日。休業日の場合は翌営業日)に、分配を行い、その分配金が、計算期末の前営業日の基準価額に応じて、以下の金額の分配を目指すことを言います。

毎計算期末の前営業日の基準価額 分配金額(1万口あたり、税引前)
11,000円未満 基準価額の水準等を勘案して決定
11,000円以上12,000円未満 200円
12,000円以上13,000円未満 300円
13,000円以上14,000円未満 400円
14,000円以上 500円

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジ無)予想分配金提示」の信託期間は2034年6月15日までです。上位組入銘柄には、アルファベット、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックなど、米国のIT大手が並んでいます。(2021年7月末現在)

 

一方、注目されているレオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」の2021年7月末の純資産総額は前月比2.2%(金額で103億円)減少し4,626億円でした。ひふみプラスは、主に日本の成長企業に投資するアクティブ運用の投資信託です。また、ひふみプラスは過去1年の騰落率23.0%、過去5年の騰落率が13.4%(年率)と、好調な運用成績を誇っています。なお、つみたてNISAで購入できるファンドは、残高上位30位ファンドの中では「ひふみプラス」と三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の2本です。

ひふみプラスの純資産総額推移

投資対象

 

純資産額上位30位までの投資信託の投資対象の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが16本と最も多く、次いでアロケーション型が4本、外国のREIT不動産投資信託)に投資するファンドと日本の株式に投資するファンドが各々3本、国内のREITに投資するファンドが2本、日本の債券に投資するファンドと外国の債券に投資するファンドが各1本でした。

純資産上位30位までのファンドでは、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。

投資対象の内訳

分配頻度

純資産上位30位ファンドの分配頻度を見ると、年1回分配が14本と最も多く、次いで年12回(毎月分配型)が12本、年2回が4本でした。

分配頻度の内訳

資金増減

投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の販売額から売却額を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額(純増額)が最も大きかったのは、アライアンス・バーンスタインの「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジ無)予想分配金提示」で、増加額は約992億円でした。

なお、2021年7月に資金増加となったのは、純資産上位30位ファンドのうち18ファンドでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。

 

<月間資金増加額上位5位ファンド(2021年7月)>

順位 運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金増加額(億円)
1 アライアンス・B 米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 11,578 992.0
2 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 5,491 444.7
3 日興AM グローバル・エクスポネンシャル・イノベーションF 4,565 382.4
4 アライアンス・B 米国成長株投信B(ヘッジ無) 3,634 246.0
5 アライアンス・B 米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,420 229.4

 

一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》」で、減少額は約181億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。

 

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金減少額(億円)
三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 6,585 -181.1
日興AM デジタル・トランスフォーメーション株式F《ゼロ・コンタクト》 6,434 -150.6
日興AM グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 9,477 -82.3
東京海上AM 円資産バランスファンド(毎月)《円奏会》 6,159 -58.5
フィデリティ投信 USハイ・イールド・ファンド 5,010 -43.8

 

騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「グローバルAIファンド」

次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、1年以上の運用期間があった29本のファンド全ての騰落率(運用成績)はプラスでした。

純資産総額30位までの投資信託のうち過去1年の騰落率が最も高かったのは、三井住友DSアセットマネジメントの「グローバルAIファンド」で、騰落率は67.4%でした。

純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率が最も高かった5本は次の通りです。

順位 運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(1年)
1 三井住友DS グローバルAIファンド 4,300 67.4%
2 日興 グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 9,477 55.1%
3 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,903 44.5%
4 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,517 44.5%
5 三菱UFJ国際 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 5,491 44.3%

 

 

騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」

また、過去5年の騰落率(年率)を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった21本全てで過去5年の騰落率(年率)がプラスとなりました。

過去5年の騰落率(年率)が最も高かったのは、ゴールドマン・サックスの「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」で、騰落率(年率)は26.8%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。

 

順位 運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(5年・年率)
1 ゴールドマン・S netWIN テクノロジー株式ファンドB(ヘッジ無) 7,293 26.8%
2 アライアンス・B 米国成長株投信B(ヘッジ無) 3,634 24.1%
3 アライアンス・B 米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 11,578 23.9%
4 アライアンス・B 米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,420 20.9%
5 日興AM グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,517 20.3%

 

 

投資信託の国内最大ファンド(純資産額)ランキング(2021年7月)

順位 運用会社 ファンド名 純資産(億円) 資金増減(億円) 騰落率(1年) 騰落率(5年・年率)
1 アライアンス・B 米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 11,578 992.0 41.3% 23.9%
2 AM-One グローバルESGハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界(ESG)》 11,363 97.9 31.4%

3 日興 グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 9,477 -82.3 55.1%

4 ピクテ グローバル・インカム株式ファンド(毎月) 9,413 -16.2 13.6% 6.1%
5 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 7,473 28.2 34.8%

6 ゴールドマン netWIN テクノロジー株式ファンド B(ヘッジ無) 7,293 7.9 41.2% 26.8%
7 大和 US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 6,690 -10.8 42.6% 8.2%
8 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 6,585 -181.1 39.0%

9 フィデリティ USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,532 11.6 37.6% 7.3%
10 日興 デジタル・トランスフォーメーション株式F《ゼロ・コンタクト》 6,434 -150.6 35.3%

11 東京海上 円資産バランスファンド(毎月)《円奏会》 6,159 -58.5 4.2% 0.7%
12 AM-One 投資のソムリエ 5,804 145.5 2.6% 2.7%
13 大和 FW  日本債券セレクト 5,781 68.6 1.4% 0.1%
14 三菱UFJ国際 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 5,491 444.7 44.3%

15 アライアンス・B 米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,420 229.4 34.6% 20.9%
16 フィデリティ USハイ・イールド・ファンド 5,010 -43.8 18.2% 7.3%
17 AM-One US-REITオープン《ゼウス》 4,909 -38.7 32.4% 6.1%
18 フィデリティ 日本成長株・ファンド 4,669 8.7 29.6% 11.6%
19 レオス ひふみプラス 4,626 16.3 23.0% 13.4%
20 日興 グローバル・エクスポネンシャル・イノベーションF 4,565 382.4
21 Tロウ・プライス ティー・ロウ・プライス 米国成長株式F《アメリカン・ロイヤルロード》 4,363 -43.4 41.2%

22 大和 J-REITオープン(毎月) 4,356 39.6 33.8% 6.2%
23 三井住友DS グローバルAIファンド 4,300 17.8 67.4%

24 大和 FW  日本株式セレクト 4,273 46.0 27.2% 10.9%
25 三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 4,242 -17.8 34.4% 8.0%
26 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,903 201.8 44.5% 20.2%
27 アライアンス・B 米国成長株投信B(ヘッジ無) 3,634 246.0 41.6% 24.1%
28 日興 スマート・ファイブ(毎月) 3,574 -8.7 4.1% 2.3%
29 日興 財産3分法ファンド(不動産・債券・株式)毎月 3,541 1.9 17.3% 6.6%
30 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) 3,517 -20.9 44.5% 20.3%

(データ出所:投資信託事情・イボットソン)