2022年10月のリート市場
東京証券取引所が公表した月刊REIT(リート)レポート（2022年10月版）によると、リート市場全体の動向を示す東証REIT指数（配当なし）は、前月終値から29.45ポイント上昇して1974.70ポイントで2022年10月の取引を終了しました。
2022年10月末のREIT市場の時価総額合計は前月比1.05%増加し、16.3兆円でした。また、予想年間分配金利回り（時価総額加重平均予想年間分配金利回り）は3.69%でした。1日平均売買代金（立会内）は、前月から19.81%増加し549億円となりました。2022年10月末現在、61本のリートが東京証券取引所に上場しています。
月間騰落率ランキング
2022年10月の月間騰落率を見ると、騰落率がプラスだったのは61本中34本でした。最も騰落率が高かったのはヘルスケア＆メディカル投資法人（銘柄コード：3455）で、月間騰落率は12.86%でした。ヘルスケア＆メディカル投資法人は、老人ホームや介護付き高齢者住宅などのヘルスケア関連施設へ的を絞って投資を行う特化型の不動産投資信託です。
10月の月間騰落率上位5銘柄は次のとおりです。
＜月間騰落率上位5銘柄＞
| 順位 | ファンド名 | 月間騰落率 |
| 1 | ヘルスケア＆メディカル投資法人（3455） | 12.86% |
| 2 | ジャパン・ホテル・リート投資法人（8985） | 8.60% |
| 3 | オリックス不動産投資法人（8954） | 7.84% |
| 4 | 森トラスト総合リート投資法人（8961） | 7.70% |
| 5 | 東急リアル・エステート投資法人（8957） | 7.41% |
売買代金ランキング（上位5銘柄）
2022年10月のリートの売買代金（立会内）ランキング（上位5銘柄）は次のとおりです。月間の売買代金が最も大きかったのはGLP投資法人（3281）で、売買代金は約825.8億円でした。
| 順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 月間売買代金（百万円） | 前月比（1日平均売買代金の前月比） |
| 1 | 3281 | GLP投資法人 | 82,583 | +114.3% |
| 2 | 8951 | 日本ビルファンド投資法人 | 72,085 | +5.9% |
| 3 | 8952 | ジャパンリアルエステイト投資法人 | 55,599 | +9.0% |
| 4 | 3283 | 日本プロロジスリート投資法人 | 51,362 | +18.2% |
| 5 | 3481 | 三菱地所物流リート投資法人 | 45,285 | +246.5% |
（データ出所：東京証券取引所 **前月比は、1日平均売買代金の前月比 ）
利回りランキング
2022年10月末現在の分配金利回り（予想分配金利回り）上位5位ファンドは次の通りでした。
| 順位 | 投資法人（銘柄コード） | 予想分配金利回り |
| 1 | CREロジスティクスファンド投資法人（3487） | 6.05% |
| 2 | エスコンジャパンリート投資法人（2971） | 5.56% |
| 3 | 投資法人みらい（3476） | 5.37% |
| 4 | タカラレーベン不動産投資法人（3492） | 5.35% |
| 5 | Oneリート投資法人（3290） | 5.32% |
（データ出所：東京証券取引所 月間リートレポート10月版）
2022年10月のREIT市場での主な出来事
日本銀行によるREITの買入れは実施されませんでした。
アドバンス・ロジスティクス投資法人（3493）、ケネディクス商業リート投資法人（3453）、GLP投資法人（3281）、三菱地所物流リート投資法人（3481）、スターツプロシード投資法人（8979）が公募増資を発表しました。
次の投資法人が2022年8月期決算を発表しました。投資法人名をクリックすると、分配金支払い履歴等をご覧頂けます。
- 日本都市ファンド投資法人（8953）
- オリックス不動産投資法人（8954）
- 福岡リート投資法人（8968）
- 大和ハウスリート投資法人（8984）
- 日本アコモデーションファンド投資法人（3226）
- GLP投資法人（3281）
- Oneリート投資法人（3290）
- ヒューリックリート投資法人（3295）
- 野村不動産マスターファンド投資法人（3462）
- ラサールロジポート投資法人（3466）
- 森トラスト・ホテルリート投資法人（3478）
- 三菱地所物流リート投資法人（3481）
- ザイマックス・リート投資法人（3488）
- タカラレーベン不動産投資法人（3492）
- サンケイリアルエステート投資法人（2972）
不動産投資信託に投資するETF
不動産投資信託に投資するには、不動産投資信託に直接投資する方法以外に、不動産投資信託に投資するETF（上場投資信託）に投資する方法、不動産投資信託に投資する通常の投資信託（＊非上場）に投資する方法があります。2022年10月末現在、次の10本の不動産投資信託に投資するETFが東京証券取引所に上場しています。いずれも東証REIT指数への連動を目指すETFです。
| 銘柄コード | ファンド名 | 最低買付金額（2022年10月末現在） | 運用会社 |
| 1343 | NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 | 21,270円 | 野村 |
| 1345 | 上場インデックスファンドJリート（東証REIT指数）各月分配型 | 199,750円 | 日興 |
| 1398 | SMDAM 東証REIT指数上場投信 | 20,175円 | 三井住友DS |
| 1476 | iシェアーズ・コア・ JリートETF | 2,045円 | ブラックロック |
| 1488 | ダイワ上場投信―東証REIT指数 | 20,300円 | 大和 |
| 1595 | NZAM 上場投信 東証REIT指数 | 20,030円 | 農林中金 |
| 1597 | MAXIS Jリート上場投信 | 20,195円 | 三菱UFJ |
| 2552 | 上場インデックスファンドJリート（東証REIT指数）隔月分配型（ミニ） | 2,105円 | 日興 |
| 2555 | 東証REIT ETF | 20,140円 | シンプレクス |
| 2556 | One ETF 東証REIT指数 | 20,145円 | AM One |
