運用会社別純資産総額（2018年6月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した投資信託概況（2018年6月）によると、投資信託業界全体で、契約型公募投資信託の設定額が7兆73億円、解約額が5兆6,720億円、償還額が388億円で、差引き1兆2,965億円の資金純増となりました。

純資産総額は前月末に比べ9,725億円増加（うち、運用等による減少は490億円）し、月末には111兆7,263億円となりました。

運用会社別資金増減状況

資金増減状況を運用会社別に見ると、資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのは日興アセットマネジメントで、増加額は約2,933億円でした。資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社80社中52社でした。

	設定	解約	償還	資金増減
日興	1,434,023	1,139,684	1,037	293,301
AM One	857,391	623,411	1,939	232,041
野村	1,926,855	1,757,274	12,725	156,856
三菱UFJ国際	700,412	548,753	7,909	143,750
大和	774,899	634,728	0	140,171

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのはレッグ・メイソン・アセット・マネジメントで、減少額は約208億円でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金減少額
レッグ・メイソン	11,581	32,412	0	▲20,831
フィデリティ	44,768	62,566	0	▲17,798
ＮＮ	124	13,792	0	▲13,668
ドイチェ	4,018	11,937	0	▲7,919
アムンディ	22,823	26,705	2,941	▲6,823

(単位：百万円)

運用による資産増減状況

次に、最も注目される運用による資産増減(E)を見ると、2018年6月に運用がプラスとなったのは80社中23社だけでした。運用による資産増加額が最も大きかった5社は次の通りです。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
フィデリティ	29,931
AM One	21,382
ゴールドマン	5,750
ブラックロック	3,758
農中全共	2,819

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りです。今月も大手運用会社が名を連ねました。運用による損失額が最も大きかったのは日興アセットマネジメントで、損失額は約670億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
日　興	▲67,097
野　村	▲53,862
大　和	▲37,756
大和住銀	▲32,443
三井住友	▲25,463

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は80社中45社でした。

最も増加率が大きかったのはGCIアセットマネジメントで、前月比約63%増加しました。6月20日に設定された「マルチアセット・ストラテジーファンド　（愛称：なごみの杜）」が寄与しました。同ファンドの設定額は約30億円でした。

また、増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
ＧＣＩ	9,638	+63.1%
お金のデザイン	462	+39.5%
ＪＰ投信	146,788	+12.2%
アライアンス	375,822	+9.5%
ワイエムＡＭ	28,626	+7.7%

なお、2017年以降好調を維持してきたレオス・キャピタルワークスの純資産総額は2018年6月も前月比約1.9%（金額で146億円）増加し、7,730億円に達しました。全体では19位を維持しました。

レオス・キャピタルワークスの純資産総額の推移

一方で、純資産総額の減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。NNインベストメント・パートナーズは、運用については約1.5億円のプラスでしたが、約138億円の解約が純資産総額を大幅に減少させました。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
ＮＮ	12,914	-51.1%
ピムコ	1,653	-28.6%
トラノテック	489	-22.8%
ＢＮＰパリバ	23,884	-6.9%
Ｔ＆Ｄ	214,545	-3.7%